東京産

2ヶ月程前に、友人から 東京牛乳ラスク というお菓子を頂いた。

 

自分はその存在を知らなかったが、東京ラスクはラスク専門店としてかなり有名な店の様であった。

東京ラスクの事を調べてみると、歴史はそれ程古くない様に感じる。 元々は卸売業であった様だが、2004年に一号店が開店をし、岩手県釜石市にも工場がある様です。釜石市には、どういった経緯で工場が建つ事になったのだろう?

食べてみると、「美味しい!」 ただそれ以上の事は何もなく、普通に美味しいラスクでした。

東京牛乳ラスクの売りは、使われている原料の牛乳が東京で生産されているモノを使用している事。 その事に、とても違和感を感じた。
「吉幾三・俺ら東京さ行ぐだ」の一節

♬東京で 牛(べご)飼うだぁ〜♬  聞いた歌詞が現実化している。

東京といえば、新宿などの大都会をイメージする。そこにはビルが立ち並び、人が溢れている。土などは無く、牛などは住める環境ではない。 確かに、奥多摩が東京であるという事を知っているし、友人の部屋の窓からは釣りが出来たという事を聞いた事がある。しかし、東京には大都会のイメージしか浮かばない。 その意外性を狙った商品なのだろうか?

数年前の話になるが、スーパーで東京産のしじみ貝が売られていた事があった。秋田県でも、かつては八郎湖で大量のしじみ貝が獲られていた。それが干拓により、一部の場所でしか獲れなくなった。そのしじみ貝が秋田市民市場で販売されているが、すごく高い。 それに比べ、東京産のしじみ貝はg100円以下で販売されていた。日常的に漁獲があるのかもしれない。 アサリを使った深川飯や魚介を使った佃煮には、東京の地名が使われている。東京湾では、昔から漁業が盛んだった事を知る事が出来る。 しかし、東京湾には夢の島や工業地帯があるというイメージがあり、東京湾=ヘドロという認識がある。 だから、東京産のしじみ貝には強い違和感を感じた。

大阪府にもそれを感じる。 大阪は商人の町・芸人の町で、大阪の産業はサービス業が主であるというイメージがある。大阪の泉佐野市で、ふるさと納税の返礼品に関して問題になった事がある。同市の話では、特産品がない為であるという。「なるほど!」と、自分のイメージ通りの事であった。 地元のスーパーで、デラウェアの産地に大阪府と書かれていた。これにも、違和感を感じた。しかし、意外な事に大阪府はぶどうの栽培が盛んで、全国9位の収穫量がある様です。デラウェアは主力品種で、全国3位の収穫量がある事を知った。

秋田県三種町豊岡金田に 細越牧場 がある。

現在は200頭位の乳牛がいて、300頭を目標にしている様です。 能代山本でも畜産業をしている所は何軒かあるので特に珍しい事ではないが、細越牧場では牛乳を搾る乳牛を扱っている。他の牧場では肉牛だけを扱っていると思うので、乳牛を扱っているのは能代山本でここだけではないだろうか。 乳牛=広大な草原をイメージするため、それを知った時には違和感を感じた。
細越牧場で搾った牛乳は、大館市田代にある製乳工場に運ばれる様です。 という事は、地元スーパーのPB商品がこの工場で作られているはずだから、地産地消に役立っている事になる。

先の東日本大震災で 「東京ラスク・釜石工場」 は大丈夫だったのだろうか?
と、ふと思った。

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