新米

黄金色に稲穂が垂れて収穫期を向かえている。県内各地で稲刈りが始まり、能代山本でも稲刈りをする所が出て来た。お盆以降の低温・日照不足の影響で平年より4〜5日程遅れている。これから稲刈りの本番を向かえる。 先日台風が通過したが、倒れている稲もほとんど無く作柄も平年並みとされている。 稲刈りは来月中旬まで行われる。

(北羽新報より)
今年も米の値上がりが決まり、3年連続の値上がりになる。全農あきたでは9月8日に60kg当たり12300円との発表があったので、各JAで農家からの買取金額が違う様だ。値上がりの背景には、生産調整や飼料用米への転換が進み主食米のバランスが改善されたとされている。また、太平洋側の不作が予想されているためもあるかもしれない。 60kgで13000円だが、通常販売されている30kg玄米だといくら位になるのだろう? 単純に700円上がっても9000円を超える価格になるのではないだろうか。

毎年収穫が終わった頃に、JAで直売会が行われる。 通常よりかなり安く購入出来るので、一年分をその日に購入する人も多いと思う。数年前までは家でもそうだった。 しかし、3〜4年前からスポット買いをする様になった。その方が新鮮だし、安く購入出来るためです。 去年、家庭用精米機を購入した。玄米で保管した方が鮮度が落ちにくいという。そのため、その日に使う分を毎日精米している。 自分は繊細な味に無頓着だが、母親はうるさい。

秋田県の主力米は「あきたこまち」で、自分の家もそれだけを食べていた。 しかし、スポット買いをする様になってからは色々な銘柄を食べている。その時に安い銘柄を購入するので当然そうなる。 母親の一番のお気に入りは、「つがるロマン」の様です。

日本人の主食は米です。そのため農業の主力は稲作になります。しかし米だけを主に作っていると冬に収入がなくなる。そのため冬季の出稼ぎの光景が良く見られた。昔は専業農家が多かったためにその様な光景も見られたが、現在は兼業農家の方が多いのではないだろうか。それは、仕事がキツイ事で若い人が跡を継がなくなり、農業の高齢化もしくは忙しい時に少しだけ手伝う兼業農家が増えている感じに思う。専業農家を続けるには、畑作と稲作のバランスが重要と思う。

自分の住んでいる地域です。家の周りにはほとんどが畑で所々に田んぼがある。手のかかる畑は近場に置いて、時々見ればいい田んぼは遠くに保有している様です。そのため冬場でも仕事があり、昔からこの地区は出稼ぎに出る方はいなかった。

農業も法人化される様になってきた。古くは大潟村が有名です。大潟村は干拓地で、全国各地から開拓者が集まった。そのため独自の農業が行われていた。当時は「食管法」というのがあって、米は農協を通じて取引されていた。しかし大潟村は独自のルートで流通させていた。 いわゆる ヤミ米 といわれるものです。何度かそれを摘発するニュースが流れた事があります。 食管法は戦時中の食糧不足から生まれた法律ですが、1970年頃になると米が余る様になってきた。それでも食管法が維持されてたのは、政治と農協の癒着があったのではと感じている。その後、自由貿易による「米市場開放問題」などにより、1995年に食管法は廃止された。

秋田県は保守的な方が多い。そのためまだ農協に頼る傾向にある。もっとも小さな個人農家では、それ以外に手段が無いのかもしれない。農協から高い農機具を買わされ、高い肥料・農薬を買わされて農業経営は良いものでは無かったのではないだろうか。 そのため農業離れが進んだ事も考えられる。

アメリカが離脱した事でTPP問題はどうなったのだろう?いずれ農業も保護を受ける事がなくなり国際競争に入っていく事になる。小規模な農業では経営が厳しくなると思う。法人化を進め大規模に農業を行い、色々と考えながら農業を進める必要があるだろう。
数十年前から行ってきた大潟村の先見の目は、とても大きいと思う。

コメント

タイトルとURLをコピーしました