姑息な『筆王』〜無料住所録ソフトを試す

毎年 年賀状を作るには「筆王」というソフトを使っています。筆王が優秀なソフトであるかは分からないが、20年近く前に購入したパソコンにプリインストールされていたソフトが筆王で、それ以降から筆王で年賀状を作る様になりました。

筆王を使い続けるのにはそれなりの理由があって、自分の持っているパソコンやプリンターがそうさせていました。その件に関して、下記のブログに書かれています。

レーザープリンター 〜劣悪なパソコン環境
NEC PR-L5600Cを使っていたが、壊れて使えなくなった。そこで、新しくレーザープリンターを購入しようと思った。しかし、そこには思い掛けない障害があった。

つまり、20年近く前のパソコンで年賀状を作り続けていた事とメインのパソコンがlinux系である事から、自分の能力ではこれが一番安易で確実なやり方であったためです。しかし、長年使い続けていると物理的に壊れる可能性が高くなる。そして、現実に壊れた・・

パソコンが起動しない苦悩
windowsXPのパソコンが起動しなくなった。このパソコンは通常使う物でないが、ubuntuを使っている自分にとってプリンターを作動させるにはwindowsが必要です。そのため、古くても無くてはならない物になっている。このXPを何とかして作動させるには・・
年賀状ソフト『筆王』を復活出来るか?
年賀状の時期になったが、windowsのパソコンが壊れ新たにパソコンを手に入れた。壊れたパソコンに住所録のデーターが残っている。まずはこのHDDからデーターを取り込まなければならない。データーの移行が出来なければ、全てを打ち込む事になる。

年賀状ソフトで一番重要と思っている事は住所録で、これが消去されてしまうと最初から打ち込まなければならない。それは大変な作業だし、誰でもそれだけは回避したいと思うだろう。XPのパソコンが壊れた事によって、それが一番の苦悩だった。結果的にXPのパソコンに入っていたHDDから住所録を抜き出す事が出来たが、筆王のソフトは他のパソコンで使う事が出来なかった。筆王のデーターは筆王でしか使えないと思い、新たに筆王のソフトを購入した。そういった訳で、現在も筆王を使い続けている。筆王にデーターを書き込んだ際に、たぶん他のメーカーのソフトにもこのデーターを書き込む事が出来るのでは? と、その時に思った。

2021年、つまり去年の年末に筆王でトラブルが発生した。

だいぶ前から、パソコンを開く度にバージョンアップの知らせが届いていた。今年の干支である寅のテンプレートと、新しい機能が追加された内容でした。しかし、裏面のデザインのテンプレートは外部から入手し、画像編集ソフト「GIMP」で加工して使っている。筆王は、あくまで住所録と宛名書き用のソフトとして利用している。しかもバージョンアップは有料であるため、余計なお世話と思いながら、X印をプチッとクリックし無視し続けて来た。

年末も押し迫った頃、そろそろ年賀状を作ろうと思い筆王を起動させた。 すると・・

「バージョンアップ・サービスのお知らせ」のメッセージが出た。しつこいと思いながら消そうとしたが、どこにもX印が見当たらない。仕方がないので、再度 筆王を起動させたら・・・

「筆王は動作中のため、起動する事が出来ない」というメッセージが出た。つまり、バージョンアップのお知らせ自体が起動メニューになっているのだろう。先に進めない事が分かったので「バージョンアップの詳細をクリックした。

すると、バージョンアップをさせるための案内が出て来る。当然、必要がないのでバージョンアップをする気はない。この案内を消すため下までスクロールしたが、ここから筆王を起動させる部分が見付からない。どうしても、強制的にバージョンアップをさせる気なのだ! バージョンアップさせないと、次に進めない作りになっている。何とも、姑息なやり方だ!!

この状況を打開するには、筆王の策略に乗りバージョンアップをするか、問い合わせにバージョンアップをする気の無い事を伝えてこの状況から逃れる事を聞くしか方法は無い様に思えた。 筆王を毎年更新して使い続けている方であれば問題は無いのですが、する気が無い方でも逃れる術を知らず、泣く泣くバージョンアップをする方も居るのでは? とその時に思った。まして、年末ギリギリにこの状況に会えば、サポートと連絡が取れないためそのままバージョンアップをする方もいるかもしれない。 筆王を利用している方の多くは、自分のプリンターで年賀状を印刷していると思います。各プリンターメーカーでは、毎年 干支のテンプレートを更新している。このサービスを利用すれば、全てを筆王に頼る必要は無い様に思います。年賀状ソフトを、住所録と宛名書きに利用している人もいると思います。 打開策を見付けれないまま、もし筆王が使えなければ、フリーソフトの住所録をダウンロードして使おうか? と考えていた。しかし、一から宛名をパソコンに打ち込むのは困難だし・・・ どうしようかと、しばし思案・・・

筆王を開いたり閉じたりしながら色々とやっている中、一瞬だけその兆しが見えた。

一ヶ所、カーソルの変わった場所があった。どうやら、ここにエスケープするためのX印が隠れている様です。この部分をクリックすると・・・

筆王が起動した。 X印を隠してまでバージョンアップをさせるというのは、本当に姑息なやり方だ!! この後からは普通に筆王を使う事が出来、年賀状もギリギリで出す事が出来ました。

筆王では今後もこのメーセージが出続け、新しいバージョンが出れば案内が来るだろう。でも、ここから回避する術を知ったので、たぶん今後も筆王を使い続ける事になるだろう。これで何の問題も無くなったのだが、一度は真剣に考えたフリーソフトの住所録の事が気になったので少し調べて見ました。すると、結構な数の無料住所録ソフトがあるのを知った。

・二刀流宛名印刷

・はがき作家 free

・Aprint

この三つのソフトの評価が高い様に感じました。全てのソフトで住所録を作る事が出来、ハガキや封書に印刷をする事が出来る様でした。特に「Aprint」では、のし紙やのし袋にも対応している様です。また、はがき作家freeは、年賀状の裏面も作れる様です。 自分にとってのし紙やのし袋に印刷できるテンプレートがあるのは魅力的で、この機能は普段使いでかなり役に立つ様に感じました。 まずは、このAprintを調べて見る事にしました。すると、無料のソフトではありますが使用する際に寄付金を募っている様です。それを読んでから、使い勝手や機能が魅力的でもダウンロードに躊躇してしまった。別に無料で使い続けても良いのですが、小心者の自分にとっては大きなプレッシャーになった。

「二刀流宛名印刷」が一番高い評価を受けている様に感じました。でも、何かExcelの画面の様で拒否反応が出た。使い勝手も筆王とは違う様に感じました。

自分は「はがき作家 free」を選んだ。このソフトには有料のpro版もあって、無料版の方は試験的に使ってもらうつもりで配信しているのだろう。直感的に、使い慣れた筆王と同じ様に使えると思った事と、MicrosoftStoreからダウンロード出来る事がこのソフトを決めた理由です。サイトからも直接ダウンロードする事も出来るのですが、Storeからダウンロードした方が安心? という何の根拠もない事からです。

Storeからのダウンロード画面で、評価は良い様です。freeですから当然 無料です。

以前、壊れたパソコンのHDDから抜き出した住所録のCSVファイルがあったので、これをはがき作家に読み込ませました。

外部データーからの入力は、CSVファイルからしか読み込めない様です。CSVファイルの書き出しと一覧印刷は有料版のproでないと出来ないらしく、そこをクリックすると、有料版の案内が出て来る。

freeはproのお試し的な感じなのでその案内が出るのは仕方のない事ではあるが、有料版の1980円は安いとは思えなかった。メッセージには、2022年寅年のテンプレートが利用出来ると書かれている。これも有料で次の年に更新が必要なのだろうか? それとも、次年からは自動更新なのだろうか? 自分の使い方ではfreeで十分なので、閉じるをクリックした。freeの致命的欠点は、CSVファイルや一覧表で住所録を残せない事。バックアップを取って置く事が出来ないため、仮にHDDやSSDが壊れた場合に大変な事になる。

とりあえず、試験的に入力してみました。使い勝手は筆王と変わらない感じがして、難なく入力する事が出来ました。連名はどんな感じかな? 思いやってみたのですが、宛名も差出人も3〜4人は書けそうな感じがしました。裏面も作る事が出来る様ですが、自分は住所録として宛名書きにしか使わないので裏面は試さなかった。

実際に古い年賀はがきで印刷してみた所、印刷位置がズレる事もなく十分に良い感じで印刷する事が出来ました。市販されているソフトを購入しなくても、十分に年賀状を作る事が出来た。ちなみに、このソフトで何に印刷が出来るかというと・・・

    

ハガキと封筒に印刷が出来る様です。しかし、封筒は有料版でしか利用出来なく、無料版では指定する事が出来ない様になっている。

はがき作家freeは無料で年賀状を作る事に問題はないし、とても使い易いソフトだと思いました。しかし、住所録のバックアップを取れないのは大きな問題です。自分は筆王が使える様になったのではがき作家を使う必要はないが、仮にはがき作家だけを使う事になった場合にそのリスクは大きい様に感じました。 今回は試験的だったのではがき作家freeを選びましたが、最初はAprintが一番良いと思った。年賀状ソフトではなく住所録ソフトとして、そして印刷できる用紙の種類やバックアップの有無。無料ソフトとしては、Aprintの方が実用的に思いました。あくまで無料で利用出来るのですが「寄付」という言葉が小心者の自分に大きくのしかかった。

無料の住所録ソフトを調べている中で、日本郵便でも年賀状ソフトを出している事が分かった。その年のテンプレートを無料で更新しているので一番良いと思ったのだが、宛名書きは外部委託になっている。つまり、自分で印刷をする事が出来ない。宛名が印刷された年賀状が送られて来るのだろうか? 裏面を印刷した年賀状を送るのだろうか? 印刷は有料? 果たして、こんな面倒臭い年賀状ソフトを使う人がいるのだろうか? と思ったら、詳しく調べる気にもならなかった。何か、しがらみでもあるのかな? と思った。 年賀状の需要が落ち続けている中で、誰でも簡単でキレイに、そして若者にも受けそうな年賀状を作れるソフトを無料で配信したら年賀状の需要も少しは上がるかもしれない。それを考えるのが日本郵便だと思うのだが、誰も使わない様なソフトでは年賀状の復活は絶対にない。

はがき作家freeをダウンロードしましたが、筆王が使える様になったので削除するつもりでいます。果たして、無料の宛名書きソフトがどの様なものか試してみたかっただけです。結果的に、宛名印刷に問題がなくキレイに出来ました。無料のモノでも、使い方次第では十分に年賀状を作る事が出来るという事が分かりました。 今 思えば、パソコンが壊れた時に何で無料住所録ソフトを活用しなかったのだろう? と思った。 当時は筆王のデーターは筆王にしか使えないと思い、外したHDDから筆王を復活させようとだけ考えていた。時期的にも年賀状シーズンに入っていたので、ゆっくりと考える余裕がなかったのだと思う。結果的に筆王のソフトは使えなかったが、筆王のデーターは抜き出す事に成功した。その嬉しさから、筆王のソフトを購入する事しか考えなかった。当時は、無料の宛名書きソフトの事は頭の隅にも無かった。何事にも、余裕というモノは必要だと感じる。

 

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