枝豆の栽培〜リベンジ

栽培していた枝豆を収穫しました。とはいっても、一ヶ月以上前の事です。それを何故今頃になって書いているかというと、色々と用事があって筆が進まなかった事と、暑くて暑くて・・・ と、やたら忙しいふりをしたり、何かと理由を付けるのは「からぽやみ」の得意な所です。 9月8日付の北羽新報の記事には、能代山本の枝豆の収穫が盛んである事が書かれていた。そういう事からすると、まるっきり時季ハズレな事でもない様な気がする。 枝豆には色々な品種があり、夏豆・秋豆があって収穫時期は長い様です。現在はその後半戦に移り始め、秋豆の収穫がスタートした事が記事に書かれていた。秋田県では枝豆の作付面積が年々増えており、2019年には中央卸売市場の都道府県別出荷量で一位になった。その多くが県南での作付面積が大きく、県北では大館市が規模を広げている様です。秋田県の枝豆畑は田んぼであった所が多いので、減反による転作で枝豆の栽培が広がったのかもしれない。

話を元に戻します。 枝豆は5月8日に種を蒔きました。

その後、自分の感覚では順調に成長していった。良い感じに葉が出揃った頃、その葉がナメクジによって食べられるという事態が発生した。

枝豆の栽培〜ナメクジの侵入
二年前に枝豆栽培で失敗しましたが、今回はリベンジで栽培を試みる事にした。前回は過保護に育てすぎたのが原因と思われ、今回は「なげわらし」状態で栽培しようと思った。しかし能代の気温はまだ低く、また過保護になるのかな?そんな中、食害が発生。その痕跡からナメクジ?・・

その後もナメクジ侵入の痕跡はあったが、その姿を見付ける事は出来なかった。ただ、その数日後からはその痕跡も見る事はなくなった。農薬によって食べられない葉であると知ったのだろうか? それとも、農薬の毒が回って死んだのだろうか?

ナメクジによって、大きな被害が出たのは一鉢のみであった。その他の鉢にも少しだけ食害の痕跡があったが、深刻な状態にはならなかった。

この鉢だけ集中的に食べられたが、この鉢は培養土の量が足りなくて、おまけ的に残った種を植えた物でした。仮にうまく成長出来なくても、どうでもよかった鉢でした。被害にあったのがこの鉢であった事が、不幸中の幸いでもあった。 死んでしまった苗もあったが、健気にも新しい葉を出してがんばっている。

6月19日、花が付き始めた。一番最初に花を付けたのは、ナメクジの被害にあった鉢であった。

それからは、ポツポツと小さな花が全ての鉢に付き始めた。 ある程度に本葉が出揃ったら摘心を行う予定でしたが、この状態では摘心を行う必要が無いのでは? と思った。改めて摘心の時期などを調べてみると、早生種の枝豆は摘心を行う必要がない事を書いてある記事を見付けた。という事は、この枝豆も摘心を行う必要がないと解釈した。ネット上には様々な書き込みがあり、どれが正解だと判断するのは難しい。しかし、自分にとって都合の良い方の記事を信用してしまいがちになってしまう。そのため、摘心を行わないという判断が正解なのかどうかは分からない。

花は順調に付き始め、二年前に栽培した時と比べ、はるかに多くの収穫が期待出来た。ただ心配に思ったのは、自分の知っている枝豆と比べ茎が細い事。それが品種によるモノなのか栽培の仕方によるモノなのかは分からないが、二年前よりはるかに太く自立しているので、何とか成るのでは? と思う様にしていた。 5月・6月の気温は例年より低く感じたが、天気の良い日が続いたため日中は日の当たる場所に出し、夜は風除室に入れて成長を促した。枝豆に肥料を与える必要はないとされているが、鉢植えである事から時々液体肥料を与えた。

実もだいぶ膨らみ、問題となるのが収穫時期。種が入っていた袋には種を蒔いてから2〜3ヶ月後と書かれていたが、明確な判断基準がないので困った。色々と調べて見ても、結局は感覚的なものになってしまう。店で販売されている程度まで膨らんだら、その時が収穫時期という事になるのだろう。また、花は次々と出て来るため、成長の進んでいる物と遅い物が出て来る。収穫は一気に行うので、およそ8割位が膨らんだら収穫の時期である様な事も書かれていた。全ての物が膨らむのを待つと、先に成長した物が固くなり枝豆でなく大豆になってしまう。もったいないからといって収穫をためらっていると、大きな失敗になる可能性がある。 と、理屈では分かっているが、どうしても収量を多くしたいのが人情。毎日房をながめながら、ギリギリまで収穫を伸ばす事にした。

収穫は、7月31日に決めた。種を蒔いてから、2ヶ月と三週目になる。

三種類の大きさの鉢に種を植えたが、大きい鉢の物が一番成長が良かった。

そして、二番目に大きい鉢の物。

一番小さい鉢の物がナメクジの食害にあったが、数粒の枝豆の実がなった。わずかに残った葉から栄養を取り成長した事になる。

今回収穫した全て。二年前と比べたら、はるかに多い収量です。

実を外すと、全部で850gの収量がありました。鉢に成っている時はまだ大丈夫と思っていたが、外して見るとかなり房が黄色くなっていた。どうも成熟し過ぎた感じで、収穫時期が遅かった。 中々「ホイド」体質は改善されない様です。

さっそく茹でて食べてみると「ん〜、不味い!」 房が黄色い物は、中身も白っぽくなって大豆に近づいているのが分かる。緑色の物も美味しくない! 収量こそ二年前よりはるかにあったが、味は二年前と変わらず不味かった。枝豆の栽培、二年前のリベンジとはならなかった! いったい、何に原因があるのだろうか? やはり、鉢での栽培は枝豆に不向きの様に感じた。

枝豆の根には、数mm程の粒状の物が多く付く。これは根粒と呼ばれる器官で、この中に「根粒菌(バクテリアの一種)」が住んでいるらしい。根粒菌は大気中の窒素をアンモニアに変えて、自らの肥料を作り出している。そのため、大豆は肥料を与えなくても勝手に育つらしい。 ところが、自分の育てた枝豆には根粒が少ない様に感じ、全然根粒の付いていない個体も見られる。鉢の中では深く広く根を張る事が出来ないため、根粒をうまく作り出す事が出来ないのかもしれない。そのため栄養不足となり、美味しい枝豆が出来なかったのでは? と考えた。時々それを補うため液体肥料を与えていたが、それは効果の無い事なのかもしれない。

不味い枝豆であったが、加工次第で美味しく変わる。

茹でた全ての枝豆に牛乳と砂糖を加え、ミキサーにかけてすり潰した。それを鍋で煮詰めて「すんだ餡」を作った。大豆に近い枝豆であったが、十分に美味しいずんだ餡に変わった。これは前々から行っている事で、どんなに不味い枝豆でも美味しく変わるためその処分に困る事はなかった。ただ、薄皮を剥く手間が少々掛かる。

今回の収穫は850gでしたが、産直に行けば300g入200円で購入出来る物もある。つまり、3ヶ月近く手塩に掛けて育てた物が600円程の価値しかないのです。しかも、産直で販売されている物の方がはるかに美味しい。 今後、種を購入してまで枝豆を育てようとは思わないだろう。少なくても、鉢での栽培は不向きである事が分かった。

生の枝豆は、今の時期しか食べる事が出来ない。そのため、品種や生産者を変えながら毎日の様に食べ比べている。

産直に行くと、一般的な品種から初めての品種の物まで様々ある。 自分は枝豆を購入する場合、スーパーなどでは絶対に買わない。枝豆の命は鮮度なのだ! スーパーなどに並んでいる物は市場を通して流通しているため、いくら新しくても収穫から数日経っている事になる。産直では朝採りの物が多いので、産直の方がはるかに美味しいと自分は思っている。しかも安い。そのため、購入したらすぐに茹でる様にしている。 収穫後 急激に風味が落ちる物にとうもろこしがある。これも直売所で購入した方が良いと思うが、これはスーパーなどで購入した方が安い。購入する時の目安として、茎が生々しい物であれば購入している。茎が乾いている物や、ヒゲが新鮮でない物は安くても購入しない。 つまり、枝豆やとうもろこしは、見切り品を購入しない方が賢明であると自分は思っている。

枝豆・とうもろこしは、未成熟な物を収穫して食べている。本来 野菜や果物は、熟した物を収穫している。そして、収穫された物を保管していると追熟する。その事によって美味しくなる物もあるが、未成熟な枝豆やとうもろこしはその事によって本来の風味が失われるのではないだろうか? と、改めてそう感じた。

 

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