八竜メロンの漬物を作る

三種町八竜は、メロンの産地として知られている。収穫が最盛期にはスーパー等のメロン売場のほとんどに八竜産メロンが並び、贈答用としても利用されている。秋田産のメロンは、全国でどの位のシェアであるのか調べてみた。

2017年の資料であるが、何と! 秋田県のメロンの収穫量は9位であった。しかも上位5県とは、収穫量のケタが一つ違う。八竜では積極的に売り込んでいると思っていたが、意外な結果であった。店内で多く見られる八竜産メロンであるが、県内消費が多いのかもしれない。

調べている中で、八竜産メロンが危機である! という記事を見付けた。記事によると、ピーク時には約330ヘクタールあった作付面積が、2019年には約8ヘクタールにまで落ち込み、ほとんど消滅に近い状態だという。その原因となったのが、生産者の高齢化と後継者難であるという。そこにはメロン栽培の難しさがあり、機械化が出来なく手間が掛かるため若手が着手しなくなる。そこで高齢化が進む結果になった。 その傾向は、八竜の隣に位置する男鹿市若美でも同様で、全国第5位の山形県でも同じ傾向があるという。

全国的にメロンの消費は落ち込んでいるのだろうか? 自分の好みで言えば、スイカよりメロンの方が好きだ。真夏ではスイカの消費が多くなると思うが、少し涼しくなるとその消費はピタッと止まる。そのためスイカの栽培は、気候変動に左右されやすい山師の様な栽培だと思う。それに比べメロンの栽培を堅実だと思うのは、自分の思い込みだろうか?

八竜に「ドラゴン」という産地直売所がある。いつも混んでいて、先日行った時も駐車場が満車の状態であった。たぶん、県内でもトップクラスの直売所だろう。店内に入ると、メロンが売られていた。まだハウス栽培のメロンなのだろうか、1玉600円以上しており自分にとってはまだまだ高く感じた。スーパーに行けば他県産のメロンがもっと安く買えるが、チラホラと購入する人が見られた。初物として購入しているのだろうか?地元愛からなのだろうか?

産直ドラゴンに来た目的は、摘果されたメロンを購入するためです。

摘果とは、実を大きく美味しくするために間引きをする事で、摘果された物は未熟で食べる事が出来ず通常は廃棄されている。その摘果されてメロンで漬物を作るという記事が新聞に載っていた。 メロンの漬物の存在は前から知っていたが、食べた事がなく不気味にも感じていた。食べず嫌いという事だろう。新聞にレシピが載っていたので、自分で一度作ってみようか! と思い買物に来た。 一袋に1kg詰で、180円(税込)であった。品種は確かでないが、タカミメロンではないかと思われる。

家に帰ってから、一応重さを計ってみた。漬物を作る場合、塩分と糖分を決める時に必要だからだ。

1kgの記載であったが、1513g入っている。500g以上も得した事になるが、直売所ではB品を購入した場合かなりオマケしてくれる。間引きされたメロンも、本来は商品にならない物なのでオマケしてくれたのだろう。

新聞に書かれていたレシピを抜粋すると 「メロンを半分に割って種とわたを取り、所々の皮を剥く。メロン1kgに対し砂糖100g、塩30g、からし少々を袋に入れ、一晩以上冷蔵庫に入れておく」 と書かれていた。 漬物を作る場合、塩分が3%の漬物が自分の好みに合うと思い、ほぼレシピ通りに作る事にした。ただ自分は「あまのじゃく」なので、全て言う通りにしない所がある。

皮と種などを取り除くと、正味・1226g になった。

皮は所々剥くと書いてあったが、自分は全部剥いた。そして、半分に割ると書いてあったが、4等分にした。 メロンを切っていても、全然メロンの匂いはしない。むしろ、キュウウリの匂いに似ている様な気がする。  そこで、

「きゅうりの辛子漬の素」を、からしの代用として使った。辛すぎるとどんな味になるか想像が付かなかったので、半分だけ使う事にした。

辛子漬の素を半袋、砂糖が正味の10%、そして辛子漬の素にも塩分が入っているためその量から計算して塩の量を調整し、塩分が3%になる様にした。それをよく混ぜ合わせ、密封袋に入れたカットメロンに振り掛け揉み込んだ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

およそ24時間後には、かなり水分が抜けしんなりしていた。

それを切ってみると、身は白くグニグニしてキュウリとは違う感覚がある。食べてみると、ほのかにメロンの風味があるのかな?やはり、キュウリの辛子漬の味に似ている。が、食感はキュウリより歯ごたえがある。

メロンの漬物の存在は知っていたが、今回初めて食べてみてとても美味しい物である事がわかり、キュウリの辛子漬けよりも好みだった。 スイカの漬物という物もあるが、こんな感じになるのかなぁ〜?

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました