9月の末に、山栗を採りに行った。
9kg程の収穫があり、それを冷蔵庫で熟成させていた。 山栗は粒の小さい栗が多いが、その中から大きい粒の栗は茹でて食べ小さい栗は加工する事にした。
去年、山栗で栗きんとんを作ったらすごく美味しかったので今年も作った。かなりの量が出来たので、食べ切れない分は冷凍保存にした。
今年は「マロングラッセ」なるモノを作ろうと思った。ただ、マロングラッセというモノは食べた事も実物を見た事も無いので、調べながら自分のイメージに合うモノを作った。
栗の皮を剥く必要があるので、小さいモノだと手間が掛かるので少し大きいモノを選んだ。
皮の剥き方を調べると、少し茹でてから行うと渋皮を簡単にキレイに剥ける様な事が書かれていたが、実際にやってみると思い通りにいかない感じがする。しかし、生の栗を剥くよりはやり易い感じがした。栗を茹で過ぎると、反対に剥きにくい感じがしてその加減が分からない。
マロングラッセの作り方を見ると、栗を煮込むというよりは砂糖液を徐々に浸透させていくというやり方の様だ。
普段作っているガムシロップである、糖度60%のトロっとした糖液から始めた。
それを徐々に煮詰めては休ませ、少し水を足しながら砂糖を加え糖度を上げていく。それを何度か繰り返すが、その辺はかなりアバウト。
本格的な作り方を見ると数日掛かる様だが、自分は一日で仕上げた。
濃い糖液でゆっくりと煮詰めていくと栗が壊れないというが、自分のはいくつか壊れてしまった。本来は一個一個ガーゼ等に包むらしいが、面倒臭くてとても出来る事ではない。
煮詰まったモノを金網に上げて乾かす。
自分は煮込む際にラム酒を加えたが、洋酒の香りのする甘納豆の様だ。
これがマロングラッセと呼べるモノか分からないが、自分は乾燥させたモノより出来たてのシットリとしたモノの方が美味しく感じた。
10月の末頃に、40〜50個程の渋柿を頂いた。
この渋柿は干し柿用に収穫したモノで、柿のヘタに枝が残っていた。自分も干し柿にしようと思い、枝の残っているモノは干し柿に、枝の取れたモノは渋を抜いて加工する事にした。
柿の皮を剥き、枝に紐を結んで日の当たる所に放置。天気の良い日が続いたので、10日程で柿の表面が乾き赤茶色に萎んできた。
食べて見ると、表面は固く中はシットリとしている。渋は抜けて甘い干し柿が出来た。初めて干し柿を作ったが、こんなに美味しく出来るとは思わなかった。
枝の取れたモノは、渋を抜いて食べる事にする。
基本的に、アルコール分があれば渋は抜ける様だ。
渋抜き用の焼酎が売られているが、少量あればいいので小瓶でも使い切るのに10年以上掛かる気がする。その間にアルコール分が抜けないか心配だ。
渋抜き用の焼酎はアルコール分が47度であるが、飲用の25度の焼酎でも渋抜きが可能の様である。ただ度数が低いと渋が抜けるのに時間が掛かるため、その間に柿が熟してしまう。そのため、渋が抜けた頃に食べ頃を過ぎてしまう可能性が高い。
家にあるモノで度数が高いモノはないか探してみた。
マロングラッセに使ったラム酒の度数が45度であった。ラム酒の香りが残らないか心配であったが、その心配はなかった。
柿の枝を切り、柿のヘタの部分をラム酒に10秒程つけ密封袋に保存する。いつ頃に渋が抜けたか分からないが、一週間後には美味しく食べる事が出来た。
産直に行くと、干し柿用の渋柿が1個10円程で販売されている。市販されている柿の1/10の値段だ。今度からは、渋を抜いて食べた方が経済的に思える。
2週間程前に、産直で大きな玉の渋柿を見付けた。こぶし程のサイズで、品種は分からない。
今回の渋抜きに成功した自信から、この柿でも渋抜きをしてみようと思った。
サイズが大きいので、渋が抜けるのに時間が掛かると思い2週間待った。実際に食べてみると渋は抜けていた。しかし、追熟がまだ進んでいないため実が少し固い。そのせいか、甘みがまだ十分でない感じがする。この柿は、干し柿で加工した方が正解だったのかもしれない。
一ヶ月程前に柿をくれた人は、「もっと持って行け!」と言っていた。しかしうまく渋を抜く事が出来るか分からなかったため、少し遠慮して頂いた。
今度の渋抜きで自信が付いたので、来年はもっと沢山もらって来る事にしよう。
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