固定観念

先日、母親と由利本荘市に行って来た。 用事が済み、帰りに 鶴舞温泉 に寄って来た。

鶴舞温泉の存在は前から知っており何度も前を通った事があるが、今回初めて中に入る事にした。 今までこの温泉に入らなかったのは、値段が高いという思いがあったからです。消費税が5%であった当時は他の公共の温泉では300円が相場であったが、鶴舞温泉は500円であったと記憶している。その後消費税が8%に上がりほとんどの公共の温泉は400円に値上がりしたが、それでも400円と500円の差は大きい。有名な温泉であれば500円以上でも仕方ないと思うが、公共の温泉の500円は高いと感じていた。それでも鶴舞温泉に入ろうと思ったのは、周辺の温泉にはほとんどが入った事があったためまだ入った事のない温泉に入ろうと決めた。

本荘市街の公園の中にあり、建物も重厚は感じがする。 中に入るとすぐにフロントがあり、土間からと館内から行く事が出来る。フロントには先客がいたため、先に靴を脱いでフロントに向かった。しかし料金は券売機で支払う事になっており、券売機は土間の所にあった。フロントの前にサンダルが置いてあり、たぶん自分達の様な方は多いのだろう。券売機の前に立ち、多くのボタンが並ぶ中に「65才以上300円」というボタンを見付けた。
へぇ〜、高齢者は安いんだ! と思いながら母親の分を購入した。 何か得した気分になりながら自分の分と思いボタンを探した。通常であれば「65才未満400円」のボタンを押せば良いのだが、自分の頭の中には500円という固定観念があったためそのボタンを探した。戸惑う中でフロントの人が色々言っていたが耳に入らない。400円のボタンを押せば良いという声が聞こえてきて 「あ、これか」 と初めて理解する。そのボタンを押して一枚購入してから、自分の頭の中では色々な思いが駆け巡ったのだと思う。その考えと行動にタイムラグとして表れたのか、フロントから 「お釣りは右上のレバーを回してください」 と言われた。 ふと我に返り、「あ、これね」 と呟きながらお釣りを受け取った。フロントでは 「トロいおっさん」 と見えたに違いない。

脱衣所に入ると、かすかな石油系のニオイがする。能代市近郊でも、八竜「ゆめろん」・若美「ワオ」で同じニオイの温泉で特に珍しいモノではない。 浴室に入ると、内風呂が一つ・露天風呂が一つ・サウナと水風呂そして打たせ湯があり、一般的な構成になっている。露天風呂は日本庭園風の中にあり、黄色味がかった石油系のニオイの温泉です。内風呂は入ると体がヌルヌルし、上がると体がツルツルする。俗に言う美人の湯の類に思う。二種類の温泉を引いていると感じるが、本当かどうかは分からない。

洗い場に行くと、馬油のシャンプーとボディソープが置いてあった。大抵の公共の温泉では安っぽく薄めてある様な物しか置いていないが、ここは違うと感じた。 馬油は高い物という観念が自分にはある。前の晩に洗髪していたのでその日は洗髪をしない予定であったが、使わなければ損とばかりに入念に髪も体も洗った。これは、貧乏性によるモノだろう。

鶴舞温泉に入る直前にネットでこの温泉の事を調べた。そしたら確かに料金は500円になっていたので、自分の記憶が確かなモノになり固定観念が強くなった。ネットの情報は古い情報も混在してるため、全てが正確とは限らない。
帰り際にレストランのメニューをのぞいてみると、比較的安い設定になっている様な気がする。 今度 本荘に来たら、昼ごはんを食べてゆっくり過ごそうかと思っている。

※2020年8月1日より料金設定を見直し、一律450円になりました。

 

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