掃除中に掃除機が急に止まりました。ゴミが満パンになると止まる事がありますが、その日は半分程しか貯まっていませんでした。過負荷によるオーバーヒートを疑い、しばらく待ってから作動させてみる事にしました。しばらく休憩後、貯まっていたゴミを捨てて再び作動させてみましたが掃除機に反応はなく動く気配が見えない。 壊れたか?・・・
シャープ サイクロン式掃除機 EC-BP7 2009年製です。製造から16年が経過しており、寿命が来てもおかしくない掃除機です。少し前にも途中で止まった事が何度かありましたが、アナログ的に「バンバン」したら動き出した。どこか接触が悪いのかな? 位に思って使い続けていました。しかし今回は、どんな手法を取っても動き出す事はありませんでした。すでにパワーヘッドは数年前から動作が怪しくなり、今では完全に動かなくなりました。 やはり、寿命だろうか?
製造から16年が経っている事もあり、買い替えを前提にダメ元で修理を試みる事にしました。デジタル品ではないので、機械的・物理的なトラブルである可能性もあると思いました。そうであれば直せる可能性もあり、直れば儲けものという気持ちがありました。
「古い掃除機が作動しない原因」で調べてみると・・・
○モーターのカーボンブラシの摩耗
○コントローラー部分の断線
○ヒューズ切れ
○電源ケーブルの損傷 などの原因があり、YouTube等で修理手法も調べる事が出来ました。
原因が分かれば、いずれの修理も難しいモノではないと感じました。
今回の掃除機のトラブルは、使用中に急に止まりました。この状況からヒューズ切れの可能性が高い様に感じ、そうであれ! と願った。もしヒューズ切れが原因であれば、その修理が一番簡単だからです。以前、電子レンジの故障の時もヒューズが原因でした。

まずは、掃除機本体の上カバーを外して中を見る必要があります。カバーは5コのネジで固定されていました。
モーターの上に付いているフィルターを外してもヒューズらしい物は見えない。 モーター部と電源コード部は一体になっている様で、全てを本体ケースから取り出す必要があります。
数ヶ所のネジ止めで、簡単に取り出す事が出来ました。しかしヒューズらしいモノは見当たらず、赤丸印の辺りに電子基板が有りそう。ヒューズが有るとしたらその部分だろう。右側のモーター部と左側の電源コード部は数ヶ所のネジ止めでつながっているので、それを外すと切り離されて基板が表れました。
ヒューズは2本有りました。少し厄介に思ったのは、ヒューズホルダーではなくハンダ付けされている事。難しくは無いけど、面倒だなぁ〜! って思った。 テスターで、2本のヒューズの導通チェックをしてみました。しかし、いずれのヒューズも導通が有り切れてはいなかった。望んでいた事ではあったが、ヒューズが原因ではなかった。 残念!
次に、モーターを調べて見る事にしました。
両側に2つ付いているのが、カーボンブラシです。一ヶ所のネジ止めなので、取り替えは簡単です。
まだ半分位は残っており、十分に使える状態でした。カーボンブラシが原因ではありませんでした。仮にこれが原因であれば、ヒューズよりは費用が掛かる事になります。調べてみると、日立と三菱用は多く出回っていますが、シャープ用は見当たりません。形だけを見ると日立用のモノと似ており、何か流用出来そうな感じがします。それを使った場合、2本セットで3,000円前後の様です。中国製のメーカー不明のモノはかなり安い・・
サイズが書かれているので、調べれば合うか分かると思います。取りあえず、形は似ている。 何か、カーボンの部分だけを電動工具用のカーボンブラシで代用出来るかもしれない。電動工具用はホームセンターでも入手出来、サイズも見比べする事が出来る。この方法であれば、数百円で入手可能。今回はカーボンブラシが原因で無かったので、これ以上は調べない。 ちなみに、モーターの壊れる可能性は低い様です。導通チェックをした所、導通は正常でした。
次に、ホース及びコントローラー部分を調べてみました。この部分は曲げたり・引っ張ったりでよく動かす部分。何かの加減で断線する可能性が高いらしい。
写真の右側が本体に差し込むホースのジャックで、左側がスイッチ等が付いているコントローラーにつながる部分です。ホースの中を、白・灰・茶色のケーブルが通っています。色ごとのケーブルで、途中に断線がないか一本一本導通チェックをしました。その結果、全てのケーブルに導通があり断線がない事が分かりました。この部分は問題がない。
コントローラー部分のスイッチの基板です。この基板の導通チェックをした所、こちらも導通があり問題はありませんでした。 結果として、ホース及びコントローラーには異常がなかった。
次に、電源ケーブルを調べてみます。
電源ケーブルは、ドラムに巻かれた状態で収納されています。巻かれた状態で電流が流れれば、発熱・発火の危険性があります。昔、電工ドラムを巻いた状態で使用し発火させた事がありました。そんな経験から、掃除機を使う時は必ずケーブルを出し切って使用しています。でも掃除機は自分だけが使う物ではないので、巻いた状態で使った人がいたかもしれない。 もしケーブルに異常が出るとすれば、ドラムの付け根に表れるだろう。それを調べるには、中央にある巻き取るためのゼンマイが邪魔になります。このゼンマイを取り出した時に、果たして元通りにはめ込む事が出来るだろうか?・・・
危惧した通り、ゼンマイはメチャメチャになってしまった。知恵の輪の様に絡んだゼンマイですが、何とか絡みは取る事が出来ました。しかし、これを元通りにはめ込むのは不可能に感じました。
電源コードの見た目に異常は見られません。電源コードの端と端の導通チェックをした所、+・−とも導通があり問題がありませんでした。 仮に電源コードに問題があった場合、同等の電源コードと交換して本体に巻き取らずに使用するつもりでいました。
掃除機が動かなくなる原因として、ヒューズ切れ・モーターのカーボンブラシ・コントローラー部分の断線・電源コードの損傷が上げられました。しかし自分の調べでは、いずれの箇所にも異常は見られませんでした。そうなると、他に考えられるのは基板かな? 機械的・物理的に壊れたのであれば直せる可能性が高いと思いましたが、基板であれば自分の手に負える物ではない。 それでも、自分なりに少し調べてみました。
基板の裏側で、赤丸印が少し焼き付いている感じ? ここは電源コードがつながっている部分で、過剰な電流が流れた? だとすれば、その前にヒューズが切れるのでは? 他の電子部品をテスターで調べていると、少し気になるモノが・・・
3.6kΩと5.1kΩの抵抗器です。
3.6kΩの抵抗器は正常な数値が出ています。一方、5.1kΩの抵抗器は2.52と半分の数値が出ていました。しかし、この事が何を意味するか分かりません。
もう一つ気になったのが、金属皮膜抵抗器です。
この抵抗器はテスターに全然反応がなく、数値はゼロのままで導通も確認できませんでした。この抵抗器が断線の状態のため、これが原因で動かなくなったのだろうか? これを取り替えれば直る? いずれにしろ、知識がないので断定が出来ない。
金属皮膜抵抗器には数字が書かれていなく、カラーコードで数値が示されています。そこで、この抵抗器はどの様な抵抗器なのか調べてみました。
この容疑者のカラーコードを入力すると、3.5Ω 5%のモノらしい(色が不鮮明な部分があるので違うかもしれない)。そこで、この規格の抵抗器が販売されているか調べてみました。しかし、完全に合致する物は見付ける事が出来ませんでした。 仮にあったとしても100本とか数十本単位で販売されているため、単価は安くても数千円の出費になります。他にその抵抗器を使う可能性はほぼ無いと思うので、無駄な出費になります。電子部品屋があれば一本単位で正確な物を購入出来ますが、能代にはその様な店はありません。そのために秋葉原に行っていては、掃除機本体よりも高い出費になり本末転倒な話になる。
部品取りのためと思い保管していた基板を見てみました。似ているモノはありますが、合致する抵抗器はありませんでした。知識があれば代用出来るモノを見付けれると思いますが、自分にはその知識がない。 ハッキリとした事は分かりませんが、自分の調べでは他に異常は無いため基板が原因であると結論付けました。自分の能力ではこれを直す事は出来ない。 製造から16年経っているし、寿命と思って諦めるしかない! という結論に至った。
今となってはどうでもいい事ですが、動かなくなったヘッドブラシも調べてみる事にしました。
ゴミが詰まって動かなくなったと思っていました。しかし・・・
思っていたよりキレイでゴミは詰まっていなかった(ブラシ部分は汚くて自主規制でボカシを入れた)。ここが原因ではない様です。 そこで、ヘッド部分を分解してその原因が分かった!
ヘッドブラシを動かすモーターのリード線が切れていました。 これだったら直せたのに! と思ったが、今ではどうでもいい事になってしまいました。これを直しても、確認動作をさせる事が出来ない。
スクラップと化した、シャープ EC-BP7。これらを、再利用出来るモノとゴミに分けます。
左から、可燃ゴミ・不燃ゴミ・資源ゴミ・再利用品。
プラスチック類も資源ゴミとして再利用されると思うのですが、回収にはお金が掛かるので可燃ゴミとして出します。 電源コードは延長コードとして利用します。ホースは他に使えるか分かりませんが、一応保管しておく事にします。カーボンブラシも使用可能なので、使う可能性があるか分からないが保管。 1992年製の掃除機をガレージで使っているので、もしかしたらと思って・・・
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