アンプが壊れた〜レコードを聞くには・・

「BOB DYLAN Another Budokan 1978」を購入しました。このコンサートには特別な思い入れがあり、久々のレコード購入でした。これに関しては・・・

1978年 ボブ・ディランの初来日と私
ボブ・ディラン コンプリート武道館 1978が発売されました。2月28日と3月1日に武道館で行われた初来日公演の完全収録アルバムです。このコンサートには自分も見に行く事が出来るはずだった。しかし、行く事が出来ない理由が・・

この時に事件が・・・

レコードを聞いている最中に、スピーカーから音が出なくなりました。「その原因はアンプにある!」と、即座に思いました。以前からアンプの調子が悪く、正常に作動するまで少しの時間が掛かっていました。そのため、レコードを聞く10〜20分位前からアンプのスイッチを入れておくと、聞く時には正常に使用する事が出来ました。しかし、今回は突然と音が出なくなったのです。ま、突然というより、少しづつ変調はあったのですが・・・

現在 使っているアンプは・・・

 

「Panasonic SU-AV100」で、1990年頃に購入し、すでに35年近く経つ物になります。購入当時は結構使い込んでいたのですが、結婚後はレコードを聞かなくなってしばらく放置されていました。その後にレコードブームがあり「自分もまた聞いてみよかな!」と思ったのが数年前。

作業部屋にオーディオを設置
何か巷ではレコードプレーヤーが見直されてるらしく、急にレコードが聞きたくなった。作業台に昔使っていたスピーカーを使っているので、それにオーディオ機器をつなぐ事にした。ただ、しばらく使っていなかったため正常に作動するか?ターンテーブルのゴムベルトが経年劣化で・・

使われずに放置されていたオーディオ一式を、それまで物置部屋として使っていた所を整理し、そこを自分の部屋としてオーディオ一式を設置しました。それが、今から7年程前。レコードプレーヤーのゴムバンド等の劣化がありましたが、色々と試行錯誤の末に復活出来ました。

今 思えば、その予兆は7年前からすでにあった。一瞬ではありましたが、音が途切れる事が時々起こった。その時は、自作したゴムバンドによる回転ロスかな? と思った。一瞬の事なので、特に気にする事もなく使っていました。今回レコードを聞いた時に、その現象が度々起こる様になった。「あ〜、ゴムバンドの寿命か!」と思い、また作らなければならないなぁ〜 と思っていた。レコードを聞いてた終盤の頃に、音の途切れ方がひどくなった。そして、音は突然消えた! そこで、音の途切れる原因がアンプであると思った。

故障の原因を探るべく、アンプを開けて見る事にしました。しかし自分には、アンプに関する知識は皆無だし異常を測定する機器もない。ただただ、目視でその原因を探るしかない。 以前、パソコンが壊れた時、その原因はマザーボードのコンデンサーにあった。そして、自分で修理を試みました。

パソコンを自作
現在使っているパソコンは、4年前に自作したディスクトップPCです。当時使っていたバソコンが壊れ、出来るだけ安く抑えようとした結果自作する事に至りました。パソコンに関してど素人であったが、現在もトラブルがなく稼働している。その試行錯誤の一部始終・・・

今回もコンデンサーか?(バカの一つ覚え)と思い、一つ一つ目視で確認をしました。しかし、基板はとてもキレイで異常がある様には思えませんでした。

 

この回路は電源コードからつながる部分にあるのため電源ユニットと思われ、このユニットから各部の基板に配線されている様に見える。そして、ここに付いている正方形の箱型が変圧器だと思います。機械が作動しない原因にヒューズ切れがあるが、ここに付いている2本は共に正常の様に感じました。もっとも、電源は入るし他の部分のスイッチも正常な様に感じました。スピーカーにつなぐ端子も疑ったが、4台のスピーカー全てから音が出ない。 となると・・・・ 出力系に何か問題があると感じました。

 

故障の原因は、たぶんこの部分かな? 2台の「出力トランス」。 最初に言わなければならない事は、自分はアンプの構造についてほとんど知らないし今回始めてアンプの中身を見た。もちろん、故障を測定する機器などありません。出力トランスと書きましたが、それ自体も合っているか分からない。あくまで目視で配線の流れをみて、そしてこれが音の出力に関する物ではないか? と感じました。この2台で「left」「right」を担当しているのでは? と思った。

 

トランスにはヒューズが備わっているのですが、ここには異常がなかった。単純にこれが切れていたら、問題はすぐに解決! と思っていたのですごく落胆。

トランスを観察していると、少し気になった部分が・・・

 

これは何だろう? 液漏れ? 果たしてトランスから液漏れが発生するのか分からないが、右側のトランスだけにこの症状が発生している。この流出物と思われる物は、すでに固まっている。 7年前に問題が発生していたのは、右側のスピーカーから音が出なかった。しかし、通電してからしばらくすると両方のスピーカーから音が出る様になった。何か関係があるのだろうか? と思った。それと、今回 レコードを聞いた時に、以前より音量が下がった感じがしました。そのため、いつもよりボリュームの目盛りを上げた。今考えれば、出力が落ちていたのかもしれない。 しかしこれが原因だとすると、今回のトラブルと辻褄が合わない。なぜならば、今回は両方のスピーカーから音が出なくなったのだから。

出力トランスが原因だとした場合、これを取り替えればアンプは復活する事になる。

 

出力トランスの品番だろうか? 検索してみたが、ヒットする物はなかった。知識がないので互換するトランスも分からない。 仮に、ここに使える物が見付かったとしよう。しかし、すごく高額な様な気がします。アンプのスペースの1/3位を占め、重量もアンバランスな程に重い。アンプの重量のほとんどを占めていると思います。たぶん、1台で数万円はするのでは? しかも、基板に直接配線されてとても複雑に見えます。とても素人が出来る仕事ではない様に感じました。業者に依頼して治るか分からないが、たぶん購入時と変わらない値段になりそうな気がします。

 

レコードを聞くにはアンプが必要ですが、自分にはもう一台のアンプがある。

ノートPC用の外部スピーカーを設置
少し前にプリンター用として中古のノートPCを購入したが、これにはBluetoothが内蔵されていない。トレーニング時には音楽などを聞きながら行い、bluetoothスピーカーを使っていた。そこで、アダプターを購入し接続してみたが・・。

ノートパソコンでyoutubeを聞くために接続しているデジタルアンプです。壊れたアンプと比べれば比べ様のないほどチープですが、とりあえず聞く事が出来れば十分だと考えました。「このアンプを使えば何も心配はない!」と思った。 以前の様な感覚でレコードを聞く事は出来ないが、音楽を聞くのはトレーニング時のBGMとして聞くだけなので、これで十分だろう! と思いました。 という訳で、このデジタルアンプにレコードプレーヤーをつないでみました。しかし・・・

「音が出ない!」・・というか、極端に音が低い。ボリュームをMAXにしても、か細い音が出るだけです。 アンプが壊れた? のかと思い、ノートパソコンをつないで聞くといつも通りの音が出た。レコードプレーヤーをつなぐ「PHONO」という端子は、レコードプレーヤー専用の特別な回路である事をこの時に始めて知りました。

安価なデジタルアンプにPHONO端子の付いている物はほとんど無いと思います。一時期主流であったミニコンポにもPHONO端子の付いていない物が多いと思う。CDの出現でレコードが衰退し、レコードプレーヤーの需要が減ったためだと思います。そのため、必要のない端子は省いたのだと思います。レコードを聞くには、フルスペックのアンプを入手する必要があります。しかし、アンプは高い物です。中古も考えたが、値段に見合う物が中々・・・

今では、レコードを聞く頻度は少ない。今回はボブ・ディランのLPが発売されたので聞く事になったが、いつもはyoutubeで十分に欲求が足りています。何かの機会がなければ聞く事は無い。それと、見るからに安っぽいレコードプレーヤーでは良いアンプにもったいない気がする。そう考えると新たにアンプを購入する気にはならず、何とか現状のモノで対応出来ないだろうか? と考えた。

そんな思いで色々と調べた結果「フォノイコライザー」の存在を知りました。PHONO端子にはフォノイコライザーの回路が組み込まれている。つまり、デジタルアンプとレコードプレーヤーの間にフォノイコライザーを挟めばレコードを聞く事が出来る。しかし、フォノイコライザーは値段が高かった。これだったら、PHONO端子の付いたアンプを購入した方が得だ!  調べている内に「フォノアンプ」 という単語に出会った。こちらで検索すると「安い!」 と思う商品が多い。Amazonでは、中華製と思われる物が2000円代から購入出来る物もある。この程度であったら、自分のチープなシステムに合いそうな気がしました。価格が安いとそれはそれで心配な部分もあったが、その中でも口コミの良さそうな物(Amazonはサクラが多いので慎重に)を購入しました。

 

「Fosi Audio BOX X1 フォノプリアンプ」 購入した時は2,699円(税・送料込)でした。現在は3,500円位になっているので、安い時に購入出来た。 Fosiは中国メーカーのブランドだと思います。メーカー名が違って丸っきり同じと思える商品が、アマゾンサイトに多く出ている。どれがオリジナルでどれがコピーか分からないが、Fosiのモノは他の種類のアンプなども出回っているので少しは信頼があるのかな? と思った。中国メーカーの商品を探すのであれば、アマゾンを見て探すのがおもしろい! ただし当たりハズレがある様で、幸い自分はハズレに当たった事がない。

接続は簡単で、レコードプレーヤーとアンプの間につなぐ事になります。

 

手前の安っぽく光っているのが中国製のデジタルアンプで、その隣に設置してあるのがフォノアンプです。それらの奥にある、丸っこいグレーの物体はセレクターです。このセレクターがどんな働きをしているのかというと、このデジタルアンプには入力端子が一つしかありません。しかし、レコードプレーヤーからのフォノアンプとyoutubeを聞くためのノートパソコンからのケーブルをつなぎたい。そこで、セレクターに両方のケーブルを入力してこれで切り替える様にしました。

 

レコードプレーヤーはアンプから3mほど離れた場所に設置しています。レコードプレーヤーのケーブルは機器から直接出ているので、ケーブルがアンプまで届かなかった。延長ケーブルが必要だが、手持ちのRCAケーブルにはメス・オスのケーブルはなかった。これ以上RCAケーブルは増やしたくないし、かといってレイアウトを変えるのは面倒くさい。そこで、RCA延長アダプターを使う事にしました。たしか、前に100均で見掛けた。 しかし・・

 

現在はどこの100均でも取り扱っていなかった。RCAケーブルを使う機器が少なくなっているので、需要がないのかもしれません。市内の電器屋も回ってみたが、どこも取り扱いがなかった。ただ、高級オーディオに使う様な金メッキのモノはあったがすごく高い。とても自分のオーディオには見合わない。結局は通販で298円(税・送料込)でした。

 

実際に聞いてみました。「ちゃんと音が出る!」 これが最初に思った事。しかし、7年前に久々にレコードを聞いた時の感動は無かった。アンプやスピーカーの質が悪いので、フォノアンプ自体の性能も分からない。およそ予想は出来ていたが、チープなシステムなのでチープな音になるのは仕方がない。正式なアンプ? を購入すると安くても3万円以上するので、使用頻度から考えるともったいない感じがする。今回掛かった費用は3,000円ほどなので、そう考えると我慢をするしかありません。

以前 レコードをこの部屋に移した時「何枚持っているのだろう?」と思って数えた所、200枚ほどのLPを所有していた。レコードを正常?に聞く事が出来る様になって、全てのレコードを聞き直してみよう! と思った。そう思う様になって半年近く経ちますが、およそ所有枚数の2/3位聞き終えました。じっくり聞くというよりも、トレーニングをしながらBGMとして聞き流している。そんな訳で、音質はあまり気にならない。 レコードを購入し始めてから50年以上経っているので、現在では聞きたいと思わないジャンルもある。中には、何で買ったんだろう?と思う物や、買った事の記憶にない物もあった。それでも、気に入ったレコードにはそれぞれの思い出があり、当時の記憶が蘇ってくる。昔の音を聞くには、それで十分な様に感じました。

かつての様にレコードを聞きたいという気持ちはあるが、そのためにはそれに見合った広さの部屋が必要だし、少なくともプレーヤーとアンプは買い換える必要がある。その費用を考えたら、たぶんその気にはならないだろう。 現在の状況に不満ではあるが、現在のシステムにもメリットはあります。それは、消費電力が少ない事。電気代が高い中でも、存分に聞く事が出来る。 そんな状況で、新しいシステムを作ろうかと考えています。あくまでも出費は少なく、所有物を活用して現在の状況を改善出来るのでは? と考えている。 でも「やる気スイッチ」が入るのはいつになるだろう?

 

 

 

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