『まちなかコサクル』の運行

11月25日 今季 初の積雪です。撮影した朝6時半頃には吹雪模様の天気でした。午前4:12分にはマイナス0.7℃を観測し、今季初のマイナス気温を記録しました。 長期予報では、今年は暖冬になる予報でした。それでも、本格的な冬が近付いて来ているのを感じます。秋田県の積雪の平年値は11月下旬になっているので、平年並みの冬が来たという感じです。しかし、その後は暖かくなったり寒くなったりの繰り返しで、12月8日現在の積雪は0cmで晴れて日が照っています。週間天気予報によるとこの暖かさは来週まで続く様で、それ以降は本格的な寒さが続く様です。雪が積もって寒い日は「ではる」事を極力避け、ただただすぐだまっている。 二ヶ月は辛抱が必要だ。

能代市の新しい公共交通「まちなかコサクル」の実証運行が、11月1日から開始されました。「コサクル」は路線バスの廃止などをカバーするために「東雲地区」「桧山西部地区」「富田・外面地区」「濁川地区」「南部地区」「北能代地区」「小野沢・大内田線」「常盤線」「母体線」が以前より運行がされていました。コサクルは能代市の郊外地から市街地に向かう便で、まちなかコサクルは市街地を回る便です。

 

                  (コサクルの停留所はファミリーマートの店頭にもあった)

コサクルは地域ごとに一日の運行数や運行時間が決まっており、通常の路線バスと同じです。路線バスと違う所は、乗車するためには事前予約が必要な事です。路線バスとタクシーの中間的な存在です。 「コサクル」とは「ここに来る」という意味で、利用したい時には乗車時間の一時間前までの予約が必要です。利用する時には指定されている停留所で待っていると、予約した時間にその停留所へタクシーが来る事になります。例えば、桧山西部地区の場合・・

 

⑦の新田に住んでいる方が10時頃にイオンタウン能代に行きたい場合、第3便の10:01出発の便に乗る事になります。そうなると、9:00以前には予約を済ませる必要があります。第3便で他に誰も予約をしている方がいなければ、10:01までに新田の停留所へタクシーが直接来る事になります。もし①から⑥の間に客が居れば、決められた時間とルート通りに新田の停留所へ来る事になります。そして終着のイオンタウン能代まで他の客がいなければ、⑧、⑩〜⑬の停留所には寄らず直接⑭の終着点の停留所に向かう事になります。そうなると、予定より早く着く事になるのかな? もしこの便に誰も予約をする方がいなければ、この第3便は運休になります。 もし厚生医療センターまで行きたければ、行き先を東能代駅まで予約し、東能代駅で路線バスに乗り換えて行く必要があります。コサクルの時刻表は、路線バスの時間に合う様に調整されている。 予約受付時間を明確に記載されていませんが、状況からAM8:00〜PM5:00までの受付の様に思います。

 

コサクルの利用料金は一回200円なのですが、常盤線と母体線は三つの区域に分かれていて、その区域を超えると料金が加算される様です。例えば厚生医療センターに行く場合、㊴の松原は同じ区域なので200円ですが、㊳の真壁地は区域Bなので100円加算されて300円になります。松原の停留所と真壁地の停留所は400m程しか離れていないのに100円の差が生じて来る。走行距離は関係ない様です。

コサクルは廃止された路線バスの代用なので、それまでの路線バスの停留所の場所がそのままコサクルの停留所になっている様です。運行時間は、路線バスに乗り換える事が出来る様に調整されている様です。元々は路線バスの利用者が少なく、運行するたびに赤字が膨らむ事になるので廃止された路線です。利用者がいなくても、大型バスを定期運行するのは無駄がある。必要な時に小型の車を運行すれば、経費も少なく済むし環境にも良い。利用者としては「予約が必要」という手間が掛かるが、今まで通りに利用出来るというのは助かると思います。

能代市街地と向能代地区では路線バスが運行していますが、都市部の路線バスと違い多くの便が運行されていません。そのため、乗り遅れるとかなりの時間 待つ事になります。(平日が1時間から2時間おきに運行。休日が1時間から3時間おきに運行) その不便さを解消するために、巡回バス「はまなす」「しののめ」の2台が運行する様になりました。

 

巡回バスも、けして便利とは思いません。

巡回バス〜イオンタウン能代によって変わるか?
能代市内では公共の交通機関として、巡回バスが2台運行している。旧市街地を回るはまなす号と米代川より北の向能代地区を回るしののめ号があり、一時間程掛けて市内を巡回している。しかし、公共施設を巡回する様な経路になっていて、本当に必要とされる所を巡回していない・・

巡回バスは市街地を一時間掛けて一周し、一時間後に元に戻って来る事になります。市街地の主要な場所には行く事が出来ますが、郊外にあるショッピングセンターなどには行く事が出来ません。日常的な買物に利用出来ないというのには不便さを感じます。

 

交通の便の悪い所は、能代に限らず過疎地では必ずある事です。そのため、自家用車が必須になってくる。そうなれば公共交通を利用する人が減って、路線が廃止されるという悪循環になります。 高齢者の運転事故が問題になっていますが、高齢になっても運転を続けなければ生活が出来ないという事情がある。 公共交通の利用者が減っているのは、人口減も大きな原因でもあります。

そんな中で始まったのが「まちなかコサクル」です。

 

基本的には今までのコサクルと変わらないのですが、大きな違いは基本の路線が無い事です。100の停留所から自分の行きたい停留所を指定する事が出来る。同じ時間帯に複数の利用者がいればその停留所を回るので、乗合タクシーの様な感じになります。その運行は、AIによって最適なルートが決められるとされています。そのため「まちなかコサクル」は、路線バスよりもタクシーに近い利用方法になると感じます。タクシーとの大きな違いは、家の前までタクシーは来てくれず、乗るのも降りるのも停留所でしか出来ない事。あと、乗降の時間が利用者の数によって時間通りにはいかない時もあると思います。それでも、路線バスと比べたらかなり自由がきくし、料金はタクシーより遥かに安い。電話予約による運賃は一律200円なのですが、スマホアプリによる予約は一律100円で利用する事が出来る。今は高齢者でもスマホを使っている方が多いので、利用者は増えると思います。

自分の住む中川原地区は、能代市街地にあっても桧山運河を挟んだ陸の孤島です。一番近くのバス停でも、徒歩で15分程掛かります。高齢者であればもっと時間が掛かると思うし、猛暑や極寒の中ではバスに乗る事も大変な所です。自治会では何度か巡回バスの延長を陳情した様ですが、実現されませんでした。なんせ人口は少ないし、先まで行くと川に落ちるだけの様な所なので、採算は絶対に取れないと思ったのだろう。 そんな中で・・・・

 

 

中川原地区には、8ヶ所も停留所が出来ました。今まで公共交通から拒絶されていた地域が、急に便利になった気がします。 家に一番近い場所は、自治会館前に出来た停留所。ここを利用すれば徒歩で1分程。今まで徒歩や自転車で用を足していた人にとっては、すごく便利になりました。

中川原の様に、交通の便の悪い所は他にも多くあると思います。そんな中で、例えば電車などで帰省した場合は、出掛けるにも交通手段がありません。ちょっとした買い物にタクシーを利用するというのは、かなり抵抗があります。夏場は自家用車で帰省するにしても、冬場の運転には危険が伴います。そうなると、冬場の帰省には電車等を利用する事になります。まちなかコサクルの開始は、そんな方にとっても大変便利になったと感じます。

 

偶然見掛けたまちなかコサクルの車両。ツルハ花園店へ買物に行った時に見ました。ここに車両が着いてから、間もなく利用者が来て乗車しました。予約時間通りに運行出来ているのだろう。現時点では、他に誰も乗っていませんでした。車種は、トヨタ アルフォードだろうか? だとしたら、5人乗り? ラグジュアリー?  車両はこの一台で運行され、予約者が増えるとタクシー車両も運行に回す様です。ただ、この車両はこの時に初めて見ました。まだ利用者は少ないのかな? と思っていました。

 

12月2日付 北羽新報の広告に、まちなかコサクルの事が載っていました。最初は11月が実証実験で、12月から本格運用が始まると思っていました。しかし、12月31日までが実証実験の様です。その後 実験データーを基に、停留所や範囲などの拡大を含めて決めて行く様です。先日の市議会答弁でまちなかコサクルの事が挙げられ、11月中の利用者は1200名程であった事が新聞に書かれていました。この数字は予想通りの数字なのだろうか? ただ、実証実験中は5回まで無料で利用出来るので「無料だから試しに!」と思った人もいるかもしれない。有料になった場合には少し変わって来るかもしれない。

 

まちなかコサクルのアプリの使い方が載っていたので、Googleストアを見た所 確かにありました。ダウンロード数が100以上。少ない! と思いましたが、能代市内でしか使えないし、その中でも一部の人しか利用しないと思うから・・・

自分は利用する気が無いけど、使い勝手が良いかダウンロードしてみました。(ダウンロード100以上の中には、自分の様な人も多いかもしれない) ま、良ければ母親が利用するかもしれない。

 

登録には、携帯電話番号が必要です。 しかし、ちょっと心配が・・・ とりあえず、自分の携帯電話番号を入力すると・・・

 

何やら、英語で書かれたエラーメッセージが。「この番号は、有効な携帯電話番号ではありません」と・・・  実は自分のスマホは、データ通信専用契約になっています。そのため、通話は「SMARTalk」という通話アプリを利用しています。 つまり、050から始まるIP電話では登録をする事が出来ない! という事だった。 ので、自分はこのサービスを根本から受ける事が出来ない。 ※100円多く払って、電話からは利用する事ができますが・・・

先進モバリティサービス

コサクルは能代独自の名称で、システムは能代市で開発されたモノではありません。調べていると、国土交通省 東北運輸局による「先進モバリティサービス(Maas-AIオンデマンド交通)の導入に係る事例集」という資料に当たりました。使い勝手はその都市ごとに違うと思いますが、根本のシステムは同じなのかもしれません。

アプリの使い方を見ると簡単そうに見えますが、高齢者が使うにはどの様に感じたのだろう。先の広告には、そんな方のために市役所では説明会が8日まで毎日行われる事になっていました。利用者は多かったのかな? 広告を見ると、説明会は午後6:30からの開催になっていました。自分が思うに、午後6:30は遅いのでは? と感じました。このサービスは車を運転する事の出来ない人が利用すると思うのに、午後6:30では市役所に行く交通手段がない。そもそも、運転出来る人はコサクルを利用する必要がない。(利用時間は午前8:00〜午後6:00までで、その時間では飲み会には利用出来ない) と、広告を見ながら思いました。

 

能代駅前と東能代地区をつなぐ「ではるん」という公共交通があります。「ではる」とは、出掛けるという意味です。ではるんもコサクルと同じシステムです。

 

東能代地区では、ではるんとコサクルが混同しています。これにまちなかコサクルを乗り継ぐ事によって、かなり広い範囲に移動する事が出来ます。しかし全てに事前予約が必要であるため、三つの公共交通を乗り継ぐには綿密な行動計画が必要になってくるだろう。時刻表を片手に、西村京太郎ミステリーのトリックを解く位の綿密な作業になる! と自分は感じた。

 

この様な予約システムを宅配便にも活用出来ないだろうか? 「2024年問題」というものが、もうすぐ発生すると予想されます。ドライバーの時間外労働時間が制限される事によって、宅配便にも当然ながら影響があると思います。その大きな原因となるのが再配達です。再配達が100%無くなる事で、無駄な仕事量が10%以上減る事になると思います。すでに宅配ボックスや置き配・コンビニ受取など色々と対策を取っていると思いますが、それらは配達量にしてごく一部ではないだろうか。ドライバー不足もある中、宅配便の根本を変える必要がある! と自分は感じます。

すでに日時を指定するサービスがありますが、それを全てに荷物に適用させる。つまり、配達を予約させる事になります。後は、予約されたルートに配車や人員を効率的に回す事が出来る。しかし、それだけでは再配達は減らないと思います。配達予約日時を忘れていたり、予約日時を適当に入力して、いなかったら再配達させれば良い! と思う人もいるかもしれない。 根本的に変えるというのは、お客様ファーストでなく宅配者ファーストでシステムを作らなければならないと思います。ただ、客にもメリットがなければいけない。

自分が考えるに、宅配料金の仕組みを大きく変える。通常の宅配料金とは別に、宅配ボックス・置き配の料金、引取料金の三段階に分ける。そして、それらの料金には大きな差を付ける。通常の宅配が一番高く、次に宅配ボックス・置き配で、一番安いのが引取。通常宅配と引取では、500円〜1000円以上の差が必要。つまり、商品引取で発注するとかなりお得に買物が出来る。なおかつ、再配達は100%発生しない。通常宅配で再配達が発生した場合には、割高な再配達料金を設定するか引き取りに来てもらう。そうする事で宅配量が減り、再配達も減るのでは? と考えます。 購入する側にとっても送料が安くなるはずですので、winwinの関係になるのでは。

世の中、便利になり過ぎている様に感じます。自分で出来る事は、サービスを受けない代わりに料金を安くするという選択肢もあっても良いと思います。 業界の事を知らないあくまで自分の妄想で、そんなに単純に出来る事ではないと反論もあるかもしれない。例えば、中元・歳暮の場合はどうなるのか。これは、送り主と受取人が違うためです。 ま、それは自分の考える事ではない。 何か、本題とは関係の無い話になってしまいましたが、コサクルと再配達問題への提起は、無駄を無くして必要な時にサービスを受けるという点では似ている様な気がします。コレを書きながら、ふと思っていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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