『セキトの志んこ』〜全国発送可能に

能代で一番有名な和洋菓子店といえば「セキト」です。

『セキト』と、働き方改革関連法
2018年に「働き方改革関連法」と呼ばれる、一連の労働法改正が成立した。2020年4月1日からは中小企業でも対応をせまられる。市内に、セキトという和洋菓子店があり、経営の安定している企業と思うが、上町本店の一時休業の記事が載った。法律遵守のためには・・

セキトを有名にしたのが「志んこ」という餅菓子です。能代名物となった志んこは、作りたての風味を活かすため賞味期限は一日しかない。そのためお土産として持ち帰る事が出来ず、全国発送も出来なかった。冷蔵庫に入れておけば一日経ったからといって あめる 事はないが、餅が少し固くなって本来の食感が失われる事で賞味期限を一日にしていると思う。自己責任であれば、冷蔵便で送る方もいるだろう。それを「チン」して食べれば良い訳だ。しかし製造者としては、食感の少しの変化やあんこの風味が落ちる事が許されないのだろう。
その志んこが、全国発送出来る様になった。

CASという食品の組織を生かしたまま保存出来る急速冷凍装置を導入した事により、それが可能になった。 CAS自体は2016年に導入されたが、冷凍専用容器の開発に時間が掛かった様です。 そして、めでたく6月28日から発送が開始された。 冷凍状態で30日間の保存が可能で、自然解凍をして食べるそうです。 同社の専務の話では、解凍後も作りたてと変わらない風味だそうです。 今後は、物産展や土産物屋でも購入が出来るかもしれない。値段は、通常の物よりも1割程割高になっている。

セキトが能代で一番有名な和洋菓子店と書いたが、今 翁飴・桔梗屋 が話題になっている。

翁飴本舗・桔梗屋のホームページへようこそ

桔梗屋に、翁飴の注文が全国から殺到しているそうです。そのため製造が追いつかず、店頭売りがなくなり予約販売のみになっている。

一応 店は開いているが、予約を受け付けるだけかもしれない。 事の発端は、「X JAPAN」のToshiさんが自身の公式ブログで翁飴を紹介した事で、ファンの間で拡散し全国から注文が入った様です。 事の経緯を探ろうと、地元紙が調べ上げた。
6月7日付の北羽新報によると、フィギュアスケートの羽生結弦選手がToshiさんに翁飴を差し入れした所、Toshiさんがこれをエラく気に入った事からブログに書いたのだろう。では、なぜ羽生さんが翁飴を知っていたか。という事になる。 桔梗屋の常連で市内に住む佐々木さんの話によると、「佐々木さん」の姉の「加藤さん」が現在 仙台市に住んでいるそうです。加藤さんと羽生さんの祖母である「渡部さん(仙台市在住)」はいずれも旧建設省の元職員で、二人が若い頃に旧建設省能代工事事務所に務めていた事があったそうです。 加藤さんが、5月31日〜6月2日まで行われた羽生さんとToshiさんが競演するフィギュアスケートの招待券を、渡部さんから頂いたそうです。加藤さんが所用で能代を訪れた際、渡部さんへお返しとして桔梗屋から翁飴を発送したのが、5月26日であったという。数日後、仙台から翁飴を買いに来た人がいたため、その人が羽生さんのスタッフであったのでは? と、店主は後に感じたそうです。 ちなみに、羽生さんの母親である由美さんは、生後まもない頃から3歳頃まで能代で過ごしたそうです。その様なエピソードを聞くと、能代の羽生結弦ファンが増えそうな気がする。

桔梗屋は能代の老舗で、文禄元年(1592年)に饅頭の製造で創業。文化9年(1812年)から、翁飴を製造販売をしている。その後、全工程手造りの製法を守り続けて現在に至っている。 翁飴は、十四代目吉太郎が創製した。それ以来、店主は「吉太郎」を襲名し、一子相伝で代々職人を使わず一人で作ってきた。 原料は、もち米に自家製の麦芽糖化水飴と特別な原料を配合して固形化する。仕込みから完成まで一週間掛かるため、量産は出来ないそうです。 翁飴は、新潟県上越市にある「高橋孫左衛門商店」が元祖とされている。当時は粟を原料としてたらしいが、その後もち米が原料に変わった。もち米を使用する事で、翁飴の質が向上したのかもしれない。 翁飴に似た菓子に「朝鮮飴」という物がある。朝鮮飴は安土桃山時代に作られたとされ、「加藤清正」が朝鮮出兵(1592年ー1598年)に携行食として利用したそうです。それ以降から、朝鮮飴として呼ばれる様になったそうです。お互いに似ている菓子であるが、原料が少し違い土地も遠く離れている。その土地の材料や嗜好によって、作り方に違いが出たのだろう。 桔梗屋の翁飴は、江戸時代に北前船によって新潟から製法が伝わったのではないだろうか。それ以降、桔梗屋が製法を守り続けて現在に至っていると思う。

翁飴は、一度だけ食べた事がある。上品な味の菓子に感じるが、自分の貧乏口には合わなかった。「セキトの志んこ」は、老若男女・万人受けする菓子だと思うが、翁飴は好みが分かれるかもしれない。
今の翁飴の売れ方は一時的なモノと思うが、この機会に全国へ知れ渡ったら最高だ。
志んこも翁飴も、自信を持って薦める事の出来る菓子だと思う。

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