お気に入りの塩

調味料には、「さ・し・す・せ・そ」と呼ばれる基本調味料がある。この「さ・し・す・せ・そ」は単なる語呂合わせかと思っていたが、調理をする場合に入れる順番でもあるらしい。 自分はこのセオリーを無視して料理をする事が多いが、多分他の方々もそうだろう。調味料に特にこだわりはないため、スーパー等で安く売っている物を使う事が多い。調味料で多く使うのは醤油・味噌で、醤油は「キッコーヒメ」、味噌は「かねさ」のブランドを使っている。このメーカーの物が本当に美味しいのかは分からないが、特売を多くやる事で味に慣らされた部分もあるのかもしれない。

能代にも醸造所がある。しかし特売で販売される事は滅多になく、口にする事は少ない。多分ほとんどが、固定客による地元消費だけかもしれない。そんな中で、数十年前に「原田醸造店・おさしみ醤油」を口にした事があった。


第一印象は、少し甘みと旨味があって美味しい!と感じた。現在の値段は分からないが、当時も高いと感じていたので普通の醤油の3倍位の値段になっているかもしれない。 普通の調理にはもったいない感じがする。

調理をする場合、醤油や味噌だけを使う事は基本的にない。みりん・酒・出汁等で旨味を出し調理するため、そこそこの物で十分だと思っている。 そのまま使うとしたら、刺し身かキュウリ位だろうか。 調理をする上で、塩の役割は大きいと思う。魚や肉を焼く時に、シンプルに素材の旨みを引き出せると思う。 そんな中で、岩塩を知った。十年以上前になるが、初めて岩塩を使った。その存在は知っていたが、普通の食塩を比べて値段が高く必要がないと思っていた。そう思いながら初めて購入したのが「アルペンザルツ」であった。


輸入食料品店で山積みされているのを見付け、使ってみたいと思った。有名な塩の様だが、使ってみて美味しいと感じた。ただ値段がすごく高く、普通の食塩と比べると20倍以上の値段になる。それでも、醤油・味噌と比べたら使う頻度も少なく量も多く使わないから、少しの贅沢としたら良いかな!と思い使った。それ以降、少しでも安くて美味しい岩塩はないかと探し続けた。 数年前に「ゲランドの塩」というのを見付けた。

 

岩塩ではないが、評判が良い様なので購入した。購入したのは粗塩で、大粒で湿気のある塩です。他に、乾燥させて細かく加工し使い易くした塩もある様ですが、あえて粗塩を購入した。加工された物より、原型の物の方が良いと思い込んでいる変なこだわりのせいかもしれない。 塩の粒が大きいため、使うにはミルで細かく砕く必要がある。


貝印のソルトミルだが、岩塩を使っていた頃から使っていた。1000円位だったと思う。


写真では分かりづらいと思うが、ゲランドの塩の粗塩は湿気がある。そのためミルに入れると、最初は良いが使い続けていると目詰まりを起こし挽く事が出来なくなる。その度に分解掃除をして使っていた。 何か打開策はないかと考えていたら、「焼き塩」という言葉を目にした。何故か知らないが、塩は焼くと美味しくなるらしい。 おにぎりの美味しさの秘密は、焼き塩にある!という店もある。作り方は簡単で、フライパンで空煎りするだけ。粒が弾け始めた頃が目安。


写真では分かりづらいと思うが、乾燥してサラサラになっています。これにより、ソルトミルの目詰まりは解消された。だったら最初から加工された物を購入すれば良いだろう? と思うだろうが、そこは変なこだわりのせいである。ゲランドの塩は岩塩ではないが、今まで食べた塩の中では一番美味しい塩だと感じている。塩気に甘さやまろやかさを感じ、舌に刺激が来ない。そのため、塩おにぎりには最高と思う。調理に使ってもやわらかな味になる様な気がして、初めての購入以来使い続けている。国内産の塩にも魅力的な物が多いが、まだ試していない。

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