9月30日で、新型コロナウィルスに対しての緊急事態宣言の解除がされた。そして、10月1日からリバウンド防止措置期間が設定され、東京ではそれも10月25日に解除された。東京に住む友人にとってそれらの期間は、長く苦痛を伴う時間だったかもしれない。 10月28日現在、東京都の新規感染者は12日連続50人を下回っている。9月30日の解除で人出の増加が見られた様に思うが、その後も感染者数は減り続けている様に感じる。感染対策をしっかりとしてバカな行動を取らない限りは、急激なリバウンドは起きないのでは? と、自分は思っている。そういう意味では、10月末のハロウィンが心配です。
緊急事態宣言の解除とその後の感染者数の推移を見て、東京に住む友人は帰省を決めました。およそ、一年半振りの帰省という事になります。 友人にとって一番の心配事は、能代で一人暮らしをしている母親の事です。母親と一緒に住んでいた彼の兄が先に亡くなったため、その後は彼が時々帰省をして状況を見ていた。大きな問題は無い様ですが、母親は高齢という事もあり心配が多いと思います。ヘルパーと連絡を取るため、それまで持つ事の無かった携帯電話を持つ等々・・・・ コロナの影響は彼に大きな環境の変化をもたらしたかもしれない。
久しぶりの再会とあって、いつもの仲間が集まって飲み会を行う事になった。今の時期、秋田県の鍋といえば、きりたんぽ鍋orだまこ鍋と決まっている。
どちらも材料は同じなのですが、きりたんぽ鍋の方が香ばしさがあって少し美味しい気がする。しかし、きりたんぽは高いしだまこは自宅でも作る事が出来るため、一般家庭ではだまこ鍋にする家が多いかもしれない。 きりたんぽ・だまこ鍋の必須アイテムは、セリと舞茸だと自分は思っている。舞茸は天然物が風味が強く美味しいかもしれないが、庶民が買える様な値段ではありません。 セリは仙台セリと三関セリが出回っているが、三関セリの方が倍近い値段ではあるけれども圧倒的に美味しい。特に、根の部分が自分は好きだ。 で、今回の飲み会の鍋を見ると、どうも仙台セリの様に感じた。もう一つ気になったのが、「キンダケ」。能代の少し有名な料理屋に行くと、きりたんぽ・だまこ鍋には必ず入っている物。能代衆にとって、キンダケは特別な存在の様に自分は感じている。
キンダケは、正式名称を「キシメジ」と呼ばれている。たぶん、全国の松林に生えていて特に珍しいキノコではないと思うが、能代の産直などでは100g・500〜600円ほどで販売されている高級キノコです。以前 青森に行った時に販売されているのを見た事があるが、「安い!」 と、目を疑った。青森県ではあまり食べないキノコなのだろうか? 20年位前だろうか、青森県の十三湖でキンダケが多く採れるという情報が入った。それを聞いた能代衆は、大挙して採取に向かったと聞いた事がある。自分達のその一員であったが、騒ぎの後で向かったから収穫はほとんどゼロに近かった。その時に、青森県民はキンダケをあまり食べないのでは? と感じた。 キシメジにはほろ苦みをもつ物もあるとされているので、美味しいキノコにはランク付けされていないのかもしれない。
10月6日に、三種町へイクジ採りに行って来ました。
その際に、キンダケが多く採れました。この場所でもキンダケが採れる事は以前から知っていたのですが、これほど多く採れたのは初めてでした。時期的にも少し早い様な気がしたし、今年はキンダケの当たり年か? と思った。 それに気を良くした自分は、能代の砂防林だったらもっと採れるのでは? と思い行って見る事にした。かなり気合を入れて行ったつもりだったが、程度の悪いキンダケが100g程しか採れなかった。いつも行っている、ロケットセンターの辺りでキンダケを探すのは無理なのだろうか? 別の場所を探す必要がある! と、その時思った。
能代でキンダケを探す事はあきらめ、10月27日に再び三種町へキンダケを探しに行ってみる事にしました。しかし能代の砂防林の事もあり、あまり気合は入らなかった。朝飯を食べてから、6時半過ぎおもむろに家を出た。
7時過ぎに現場へ到着したが、駐車場には20台程の車が駐っていた。すでにイクジは終盤に掛かり、イクジ最盛期の頃と比べたら車の台数は少ない。それでも、平日としては思っていたよりも多くの車が駐っていた。まだイクジは有るのか? キンダケ採りの人達か? と思いながら出遅れ感を感じた。 松林に入って間もなく、数個のイクジを見付けた。まだイクジはあるんだなぁ〜。 と思いながらも、キンダケは中々見付からない。10月6日に入った時よりも山が荒らされ、明らかにキンダケ採りと分かる感じがした。能代衆の仕業だろうか? その状態を見ると更に落ち込み、もう根こそぎ採られた後では? という思いがした。 それでも、以前にキンダケを採取した辺りに来ると、ポツポツとキンダケを見付ける事が出来た。
本来、キンダケは松の木の円周上に連なって生えている事が多い。そのため、一個見付けてからその木の根元の松葉をどけると、砂に埋まったキンダケをいくつも見付ける事が出来る。そのため能代の砂防林では、その埋まったキンダケを探すため松の根元の砂を掘り返すという事が起きる。 三種町の松林は土質であるためその様な採取の仕方にはならない様ですが、かなり荒く探している感じは受ける。
中々まとまったキンダケを見付ける事は出来なかったが、ポツポツと単発的に採取する事が出来た。前に入山した人達の取りこぼしや、小さかった物が成長した物だろう。そのため、前入山者の探した跡を探すのも、キンダケ採りの目安にはなると思っています。
初めて、まとまった数のキンダケを見付けた。一個見付けてその周りの松葉を避けると、次々とキンダケが頭を出した。かなり広範囲に生えており、この場所だけで30個以上の収穫があった。しかも、中々程度の良いキンダケです。こういう場所に出くわすと、思わず興奮してしまう。
3時間半程の捜索で、今までかつて採った事のない程の収穫になりました。
イクジはもう終盤に入っていると思うのですが、予想外に多く採れました。終盤になると取り残しが成長した物が多く、その中に虫の入っている事がよくある。しかし、今回収穫した物はとても程度の良いイクジであった。まだ大丈夫なのだろうか? 今回も親類に、今年最後のキノコという事でお裾分けをする事が出来た。
同じキンダケでも、その成育場所や地質によってその生態は大きく違う様に感じる。以前 青森の店で見掛けたキンダケは、能代のキンダケと大きく違う様に感じた。
この写真の様に、ヒョロっと痩せた足長のキンダケでした。鹿角の山でもキンダケを採取する事が出来たのですが、やはりこの様なキンダケでした。内陸部の土質の山では、この様なキンダケの生える事が多いのでは? と思った。 たぶん、この様なキンダケがキシメジを呼ばれる物で、少しほろ苦みがあり需要が少ないため青森の店では安かったと自分は思っている。
コロっとして、ずんぐりとした物が良いキンダケとされている。しかしそのほとんどは地面に埋まっており、地面から少し頭が出た所を掘り出す。そのため、目を皿にして探さないと見付ける事が出来ない。しかも松葉の下にあるため、かなり注意して探す必要がある。
一個だけ、極上品?を見付けた。能代の砂防林ではこのコロっとしたキンダケが多く、この種の物は「シモコシ」と呼ばれる。海岸の砂に埋もれて出るシモコシは、苦味がなく味も良い高級品とされている。そのため、能代で売られているキンダケは値段が高いのかもしれない。そういった事から、一つのキンダケを見付けたらその周辺の砂を掘り返して埋まっているキンダケを探す人も多い。中には、盲滅法に砂を掘り返して探している人もいる様に感じる。その様な採り方をするためキンダケの菌床が壊れ、次第に能代の砂防林からキンダケが消えていった。 と、自分は思っている。 母親の話で、昔はこんなキンダケが砂の中からゴロゴロと出て来たと言う。昔はキノコ採りをする人が少なかったが、現在は商売になるためそれを目的に採取している人もいる。
このキノコは何だろう? 姿・形はキンダケに似ている。傘の表面が黒い以外は、キンダケそのものの様にも感じられる。 マツクイムシ防除のため山林内に薬品を撒いているが、以前はその影響でキンダケが少し黒くなるという時期があった。しかし、ここまでは黒くならなかった。 虫食いの痕跡がある。毒キノコではない?
図鑑で調べた所「シモフリシメジ?」だろうか。写真とは少し違う気がするが、キノコの特徴は似ている様に思える。 シモフリシメジの発生は全県的に少なく、「ギンタケ」と呼ばれているらしい。独特の風味があり、希少価値もあり高級キノコに類されている様です。このキノコもキンダケと同様、雪の降る頃まで発生する様です。ちなみに、晩秋の頃に生えるキノコに毒キノコはないとされている。 そうと知っていればすごくもったいない事をしたと思うが、やはり知らないキノコには手を出したくない。
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キノコ採りの場所にある、「石倉山公園」の紅葉が見頃を向かえていた。
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