今年のキノコ発生状況は・・・

今年もキノコ採りのシーズンがやって来た。とはいっても、自分の採るキノコの種類は限られており「イグチ」か「キンダケ」のみを目当てに採取するに行く。食用になるキノコの種類は多いと聞くが、普通に毒キノコも生えているので本当に分かるキノコしか採らない。一応キノコ図鑑を持っているが、本当にそのキノコかどうか判断出来ない場合が多いので、やっぱり確実に分かるキノコしか採らない。それは、山菜にもいえる事です。

イグチ採りは、例年10月初旬頃に行っている。以前は9月下旬頃に鹿角へ採りに行っていたのですが、ここの資源は枯渇した様に見え以前の様な賑わいは見られなくなった。そろそろ復活したか? と思いたまに行ってみるが、以前の様には採れなくなりました。鹿角までは片道100km位あるのでちょくちょくは行けないし、ガソリン代にもならない。

10月14日付の北羽新報で、鹿角の国有林内でマツタケの収穫があった事が記事に載っていた。自分がイグチ採りをする所でもマツタケが採れるらしいが、道路には柵がされており車で向かう事が出来ない。たぶん民有林だと思うし、イグチ採りをする所も原則では入山禁止になっている。あまりに人が入るので、所有する会社でキノコの生えなくなる薬でも撒いたのでは? と思う事もあった。それ程、急に採れなくなったからだ。国有林と書いているので、この方は別の場所で採っているのかもしれない。 今年のキノコは大不作の様だと、この方は言っている。その原因となっているのが、気温が例年より下がらないという事と、雨が少なかったからではないか。 と言っている。

イクジ採り〜今年のキノコ状況
産直に行った日、丁度イクジが並んでいた。その事から、イクジの発生している可能性が高いという事を知る。その事が新聞に載ったため、多くの収穫が期待出来る場所は人が多く出ると考え、八峰町へ採りに行く事にした。予想外の収穫であったため、今度は三種町へ採りに・・

去年は9月25日に八峰町へ、9月29日に三種町へ採取しに行って来た。そして、10月6日に三種町でそれなりの収穫があった。しかし今年は、その時期が来ても産直でイグチが販売されていなかった。産直での販売状況が、自分が採取に向かう目安にしています。記事にある通り、今年はキノコの生育が遅れているのかもしれない。 そこで、今年は10月12日に母親を連れて三種町へイグチ採りに行って来ました。結果は、母親が一ヶ自分が一ヶの収穫であった。二ヶではどうしようもないので、捨てて早々に帰る事になりました。駐車場には例年より車が少なく、嫌な予感はしていた。 それから一週間後、相変わらず産直ではイグチが販売されておらず、新聞の記事にも載らない。ただ不思議な事に、少量であるがキンダケが販売されていた。今年はイグチの不作なのだろうか?

10月19日に、八峰町へイグチ採りに行って来ました。

左側から「オヤ」「ハツタケ」「イグチ」です。 八峰町の場所は昔あまり人が見えなかったのですが、ここ数年になってから行く度に人を見掛ける様になった。この日も車二台が入っていた。元々狭い場所であるため、人が多く入ると採取が不可能になる。 八峰町へは、様子見のつもりで9時頃に家を出た。すでに採られた後だったのか、それとも元々無かったのかイグチの収穫はほとんどなかった。何か採られた形跡があまり見えないので、たぶん生えてなかったのかもしれない。 去年と一昨年は、ここでまとまった数のハツタケが採れた。今年はどうか? と思って来たら、それなりに採取する事が出来た。ハツタケは、食べてもボソボソとして美味しくないキノコです。しかし、出汁が良く出る。そのため、ハツタケは乾燥させて保存しています。完全に乾燥させると、一年以上は十分にもちます。

意外だったのは、オヤが大量に採れた事。この場所でオヤを採取した事はありませんでした。 オヤは「親」と書きます。たぶん、能代の一部の地域でしか通用しない言葉だと思います。正式名称は「カキシメジ」といいます。なぜオヤと呼ぶかというと、キンダケの前に採取出来るからだと聞いた。どちらも同じキシメジ科で、キンダケの正式名称は「シモコシシメジ」と言います。先に生まれたから親で、キンダケの親という意味合いになる。ところが、カキシメジは有名な毒キノコで普通は採らずに放置する。誰も採らないため、群落を見付けると大量に採取する事が出来る。前は三種町の所でも大量に採取する事が出来たが、能代衆が多く入る様になってからはほとんど採る事が出来なくなった。そうそう、聞いた話では鹿角ではイグチを食べないとか。そのため無尽のイグチがあったが、能代衆が入って採り尽くしたとか・・ 本当かな? カキシメジは成長すると大きくなり、肉厚の美味しいそうなキノコに見える。見た目は椎茸とそっくりですが、椎茸は木に生えるのに対しカキシメジは土壌に生える。常識的には、これを椎茸と間違って採取する人はいないと思う。 毒キノコであるオヤを採取したのは、毒抜きをすれば美味しいキノコに変わるからです。

オヤは一度茹でこぼし、

塩漬けしてしばらく置くと(家では数ヶ月)毒気が抜ける様です。 これは自分の母親がやっているのですが、意外と少ない塩で大丈夫なんだ? と思った。昔から食べ続けて来ているが、今だに健在という事はこれで大丈夫なのだろう。

前回から10日程経った、10月20日に三種町へイグチを採りに行って来ました。

上左から「イグチ」「ハツタケ」 下左から「キンダケ」「オヤ」です。 例年と比べると、イグチの量がかなり少ない。時期的には最盛期を過ぎていると思うが、大きくなったイグチは見えなく丁度食べ頃のイグチが揃っている。やはり生育が遅れ、今年のイグチは不作になりそうな・・・・  自分に声を掛けて来た人は「まだ一個も採れでね!」と、嘆いていた。

今回は他の人に出遅れない様にと、少し薄暗い内から山に入った。しかし、イグチの姿はほとんど見えない。そんな中で、キンダケの群落を見付けた。喜び勇んで採取に入るが・・・

何と!粉砕されたキンダケがある。キンダケは土に埋もれている事が多いため、誰かが知らずに踏み潰したのだろう。

その近くにもまた踏み潰されたキンダケがある。もったいないなぁ〜。と思いながら、完全に粉砕された物以外は採取する事にした。しかしよく見ると、この犯人は自分だったのでは? と思えた。本来であれば、群落を見付けた時にその周辺を慎重に探すのですが、薄暗い中でその存在を見落としたのだろう。 イグチは中々見付からないが、キンダケを見付けた事によってテンションが上がって来た。イグチよりもキンダケの方が格上だからです。何故か能代衆はキンダケに「もじょ」になる。それは、自分も同じです。

イグチは散発的に一個・二個と見付ける事は出来たが、群落には当たらなかった。そんな中で「赤ボッチ」を見付けた。赤ボッチの周辺にイグチの群落を見付ける事が多い。

赤丸印が赤ボッチで、その周辺にイグチがポツポツとある。自分達は赤ボッチと呼んでいるが、正式名称は分からない。いかにも毒の有りそうな不気味な色をしているが、毒は無く美味しいらしい。しかし、赤い色が鍋にポツポツと浮かんでいたら、何か食欲がなくなる様に思って今だに食べた事がない。もしかしたら熱を加えると色が消えるかもしれないが、中々試して見たいという気にならない。その赤ボッチも、いつもより生えている量が少ない気がしました。

キノコが少ない中で、名も知れないキノコは大量に生えている。

左側が名も知れないキノコで、右側がイグチです。小さな個体は近くで見ると確実に分かるが、遠目で見るとイグチによく似ている。イグチだと思って採りに行くと、ガッカリする事になる。

似ているキノコは混在して生えているため、余計にたちが悪い。この名の知れないキノコは、大きくなるとハツタケによく似ている。ハツタケと思って採っても、裏側を見るとその違いが明らかに分かる。子供の頃から人に迷惑を掛け、大人になってからも迷惑を掛けるたちの悪いキノコなのです。 このキノコに毒があるのかは分からないが、誰も採らないため大量に繁殖しているのだろう。仮に毒が無くても、見た目ボソボソとして食感が悪く不味そうなキノコです。

三時間位歩き回ってこの収穫だったから、かなりの不作という事になる。それでもこの日はキンダケが採れたから、それ程に落ち込む事はなかった。今回はキノコが見付からなかった分、今まで入った事の無い所まで入り込んだ。三種町の場所は、自分が思っていた以上に広い事が分かった。仮に正常に生育している時であれば、労力を惜しまなければかなりの収量が見込まれるかもしれない。

最盛期には駐車場が満車になり、道路にも駐車している車がある。しかし、この日は手前に空きが見える。その空きは自分より先に山に入った人達が駐めていた場所で、早々にあきらめて帰ったのだろう。自分だけじゃない、全ての人に当たりが無かった様に思われる。

今年のキノコの不作は、天候に原因があると新聞に書かれていた。10月4日までは夏日に近い気温で、5〜7日は冬並みに気温が下がりそれ以降になってから秋らしい気温になって来た。ようやくキノコにとって適正な気温になって来た様に思います。そのため10月12日になって、そろそろ大丈夫かな? と思ってキノコ採りに行った訳でした。 何か、雨も少なかった様な事が書かれていました。しかし、自分の印象は大きく違っていた。

能代・観測史上最大降雪
今季の冬は雪が多い!特に1月に入ってから降雪は止まらず、19日から21日にかけての能代地域の72時間降雪量は69cmを観測した。この降雪量は、1979年の統計開始以来 1月としては過去最大の降雪量になった様です。降雪により隣にある稲荷神社が雪で埋没しそうで・・
北日本で豪雨〜避難の準備
北日本を豪雨が襲った。特に北海道・青森・秋田では記録的な降水量になった。各地で被害が出る中、能代を流れる米代川でも水位が上昇した。1972年の事を思い出すと、水位の上昇は気が休まる事がなく心配で何度も川の状況を確認しないではいられなくなる。

今年の冬は、自分の記憶の中で最大の積雪であった。そして、お盆頃に降った雨は、堤防を越えるのでは? 思える降水量で、三種町では川が氾濫した。そのため大地には大量の水が染み込み、キノコには最適の条件が揃い大豊作の予感がした。それが・・・

今年はキノコだけでなく、稲作にも影響があった。10月14日に、東北農政局から9月25日時点の米の作柄概況が発表された。能代市を含む県北地域の作況指数は、95の「やや不良」であった。全県で見ても作況指数は96で「やや不良」であった。やや不良になった原因は、8月の日照不足とお盆頃の大雨が影響したとされている。そのため、籾の登熟に悪影響が出た。それに加え、田んぼの冠水被害も発生した事によって、それが稲の作柄に表れた。今思えば、今年の夏は暑苦しいと思った日が無かった。家ではエアコンを使わないので、その時の気温がダイレクトに伝わって来る。 生物が成長する段階で、最適の条件があると思う。それが狂うと、成長に影響が出て来る。キノコもまた、成長の段階で何かしらの狂いがあったのかもしれない。そして気温もまた、発生時期を遅らせた要因だと思う。それが、イグチの生育時期に丁度当たったのかもしれない。ただ、救いと思われる兆しが少しだけ見える。それは、いつも採れない場所でオヤが大量に採れた事。もしかしたら、同じキシメジ科のキンダケに期待が・・・・  10月25〜28日頃に、また三種町へキノコ採りに行ってみようかと思っている。今度はキンダケ狙いになりますが、それが外れたら今年は本当のキノコの不作年になるだろう。

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キノコとは全然関係のない事になりますが、10月18日午後0:20頃、白神山地の方角に不思議な現象が見えた。

空と地表の間に七色に光る線が! 確かに虹であるが、虹はアーチ型であると相場が決まっているため不思議な現象に思えた。 たぶん思うに、高度の低い雨雲から雨が降り、そこに太陽光が差し込んだため地表近くに虹が出来た。そのため、アーチ型にならず直線的になった。そう考えると特別に珍しい事ではないかもしれないけど、自分はこの現象を初めて見た。

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追記

10月26日、三種町へキンダケ採りに行って来ました。前回は少しですがキンダケが採れたので、今回は少し気合が入った。そのせいか、前回より10分位早く現場に着いた。しかし、今の時期であればまだ混んでいるはずの駐車場に車が二台しか停まっていない。何か、嫌な予感がした。キノコが採れないため、誰も来ないのだろうか? もしキノコがあれば独占する事が出来る。ただこういった状況の場合、ほぼ100%の確率でキノコは採れない。

あまり期待出来ない状況で、とりあえず山に入る事にしました。まずは、前回キンダケの採れた辺りを重点的に探す事にした。しかし、キンダケは見付からない。キンダケどころか、イグチもオヤも見付からない。いつもキノコ採りをしている斜面では、結局一ヶも採取する事が出来なかった。仕方がないので、平地の方を探してみる事にしました。ここはかなり広いので、随分と歩き回らなければならない。「からぽやみ」には辛い仕事です。しかし、ここもダメだ! 忘れた頃にポツリポツリと見付かる程度で、こうも採れないと飽きて来る。結局、二時間ほど探して帰る事にしました。期待していたキンダケは、一ヶも採取する事が出来なかった。 8時頃 まだ時間も早いし、能代の砂防林へ向かう事にしました。狙いはキンダケ。  が・・・・

左から「オヤ」「イグチ」「キンダケ」 砂防林で見付けたキンダケは三ヶだけ。しかも、かなり程度が悪い。取りこぼしというよりも、程度が悪くて誰も採らなかったのかもしれない。何としてもボウズにはなりたくなかったので、程度の悪いキンダケでも採取。

三種町もそうでしたが、能代の砂防林にも人の入りが少ない様に感じました。前日に産直でチェックをしたのですが、キノコ類はほとんど販売されていませんでした。特にイグチは、一日も販売されているのを見た事がなかった。 やはり今年は、キノコの大不作の年の様です。

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