認可と検査(法令の順守)

事業を行う上で認可が必要となってくる。
規模が大きくなれば、それなりに認可も多く複雑になってくる。また、物を作って販売する場合も、仕様などを申請して規格に合っているか検査し認可されてから販売される。建物も同様で、人の安全性に関する物は全て認可が必要と感じる。

2005年にマンションの耐震偽装問題があった。姉歯(当時一級建築士)が、構造計算書を偽造して申請をし認可をもらっていた問題です。当時は一連の関係者が国会で証人喚問を受け、社会問題となりました。 最近では日産自動車で無資格の従業員が検査をしたという事で、121万台がリコールされるという。完成車が申請した通りの基準になっているかの検査だが、一連の工程が「日産・クルマができるまで」のタイトルでYouTubeに公開されている。 それによると、重要な部分はコンピューターが検査をしコンピューターが判断をする。有資格者は、その結果を見るだけの様に感じる。いわば、少し教えればサルにも出来る事の様にも思える。そのため、会社側も安易に考えたのではないだろうか? 完成車に不備は無いと思うが、法令違反のため多額の費用を払う事になった。

店舗を開店する場合も、関係部署へ書類で申請をして検査を受け認可を得てから開店をする。そういった一連の作業に携わった事がないが、開店後定期的に機器や状態が申請通りかの検査を行われる。それは、結構煩わしいものだ。

国交省により、違反建築防止週間が設定されている。それに合わせて、建築パトロールを行う事が新聞広告に載っていた。

建築基準法・関係法令の順守や確認のパトロールが、17日に行われる予定だというものです。関係部署による検査は、事前に日時が知らされる。抜き打ち的な検査は滅多に行われない。 建築パトロールも、事前に対象の方に知らされていると思う。

食品を扱う会社は保健所の検査を定期的に受け、大規模な店舗は消防署の検査も定期的に受ける。店舗・ホテルなど、不特定多数の人が集まる所は特に厳しい。それは、ホテルニュージャパン・千日デパート・雑居ビルなどの例から、一度事故が起こると多数の犠牲者が出るためです。 自分が居た店舗は、年に2回の検査が義務付けられていた。その検査は、こちらから日時を指定出来る。 一応 防火管理者の資格はあるのだが、2日間の講習と教書を見ながらの試験なので、講習をまじめに聞いていれば誰でも取得出来る。しかも試験に出る部分が事前に知らされるので、よほどの人でない限りは合格出来る。そのため、習った事はほとんど覚えていない。

検査は、申請された事と消防法に沿って行われる。そのため、具体的な打ち合わせを消防署と行う必要があった。消火栓・防火シャッター・防火扉の辺り、消火器の位置・数・進入路の辺り、主通路の幅・それ以外の通路の幅等などが申請された通りになっているかが検査される。しっかりした会社・店舗はちゃんとやっていると思うが、ほとんどの店舗はそれなりの違反をしていると思う。
自分は検査当日に朝早く出勤し、メジャーを持ちながら売場・バックヤードを整理する必要あり、邪魔な物は検査のない所に一時保管した。 日常から法令順守に努めていればそんな事をする必要もないのだが、どうしても売上至上になってしまう。そのため、検査終了後はまた売場が元に戻る事になる。 たまに検査官が休みの日に買物に来る事があるが、その方は売場を見ても何も言わない。 前に検査官の方が言っていたのだが、「必要な事は言うしやってもらう」と言っていた。しかし、それ以上は厳しくしないそうです。狭い地域に住んでいる所では、厳しくし過ぎると自分が村八分になる事がある。書類上はしっかりさせておかなければならないが、それ以降は自己責任というのが実情と感じた。

全てにおいて法令によって定められているが、実際に携わらなければ理解も出来ないし覚えられない。日常的なものに道路交通法があるが、40年程前の試験だし更新の際に数十分の講習があって改正などが説明されるが、右から左である。そのため改正は勿論、基本的な事も危うい状態だ。

今年の6月に、東名高速で夫婦が亡くなった事故が問題になっている。容疑者の男が逮捕されたが、事の重大さに比べ罪名が軽くなりそうだ。今回の事態に当てはめる法律がない為の様です。 人の犠牲があって初めて法律が作られ改正され続けている。事前に想定が出来ないかと思うのだが、実例がないと中々難しいらしい。事の重大さに加え、前にも同じ様な事を繰り返していた実情を裁判ではどう判断するだろうか。
民事でそれなりに金額を得たとしても、罪名が軽くては被害者が浮かばれない様な気がする。

コメント

タイトルとURLをコピーしました