栗の花

一週間程前から、栗の花が見頃を向かえている。


隣の家の敷地には、栗の木が三本生えている。その栗の花が最盛期を向かえた。しかし見頃とはいえ、出来れば見たくない花だ。窓を開ければ、花の悪臭が容赦なく襲ってくる。この花の青臭い不快な匂いが似てるためか、その成分は スペルミン によるものというのが通説とされている。しかし成分を調べると、複雑な合成による 不飽和アルデヒド の影響が大きいという説も出てきた。その成分が、人の加齢臭と似ているといわれている。いずれ、悪臭である事に違いはない。栗の花から採ったハチミツの匂いもかなりキツイらしいが、食べるとクセになるそうです。

桃栗三年柿八年
と言われる程に栗の成長は早い。三年程で収穫ができ、四年目からは普通に収穫が出来るそうです。そのため、古代の頃から利用されてきました。 青森県で1992年より遺跡の発掘が始まり、巨大な集落跡が発見された。 三内丸山遺跡 である。三内丸山遺跡は、約5500年前〜4000年前の1500年間続いた集落といわれている。この遺跡から出た膨大な量の発掘の結果、当時は人の手によって栗の木が栽培され栗林が作られていた事が分かった。それで、その栗が主食だろうと推測された。 栗は食料だけでなく、堅い栗の木は住居や道具にも加工され利用されていた。


大型掘立柱建物も栗の木で出来ている。その建造物は、祭祀などに使われていたのではないかとされている。当時は温暖で、海水面も今より5m程高かった様です。そのため遺跡の近くまで海岸線があったと思います。当時から海での漁や海での交流があり、北海道にも渡ったかもしれません。そうなると、灯台の様な役割を果たしていたのかもしれません。温暖だった縄文時代も、4200年前頃から気温が下がり始めた様です。そのため、栗の生育の悪化や動植物の減少により、三内丸山の衰退をもたらしたとされている。

 
自宅車庫の横にある、隣の敷地の栗の木です。毎年この栗の木が、家に栗の実を提供している。法律的には、たとえ自分の敷地に入った物でも勝手に採取出来ない事になっている。が、しかし暗黙の了解と解釈して頂いてます。 ところが、今年の栗の木は異常です。三本ある栗の木の内、この一本だけ花を付けていない。下に少し花が付いている見えるが、上には全然花が見えない。という事は、今年は実を付けないという事だ。深刻な問題である。

もしこれが縄文時代だったら「今年の冬は、無事に越せないかもしれない!」と、縄文の人々は嘆いていただろう。 家への影響は2kg程度なのでその心配はないが、毎年この栗で作る渋皮煮が作れない。「だったら、買って作ればいいだろう!」 と思うだろう。
いつもタダで手に入れてる物へ、お金を払う事に抵抗があるのは自分だけだろうか?

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