能代市役所工事完工

今年の1月から新庁舎で業務が開始し、古い第一庁舎の改修工事が進められていた。その工事が8月10日に完了し、新庁舎と旧庁舎が合体され9月25日より共用が再開された。


(市役所正面 赤線より左側が新庁舎 右側が旧庁舎)

(市役所裏側及び、駐車場)
旧市役所庁舎は昭和25年5月に建てられた。その後庁舎は手狭になり、庁舎周辺にあった旧能代警察署・旧裁判所・旧公民館など古い施設を改修し活用してきた。 能代市役所は、第一庁舎から第五庁舎までと分散されていた。そのため利用する人にとっては不便な上に、駐車場が狭い事も不便であった。昭和50年代には新庁舎の建設が大きな行政テーマとなっていた。

1982年から庁舎建設基金の積立を始めたが、1983年の日本海中部地震からの復興が市の最優先課題になったため、建設計画は中止された。平成の大合併により、2006年に二ツ井町と合併し新能代市が生まれる。その時に合併特例債があり、それを活用する事で新庁舎建設の計画が進む事になった。しかし、期限が平成27年度までであったために急ぐ必要があった様です。それは、特例債を利用するしないでは18億円の差があったための様でした。しかし二ツ井町との合併後の建設であったために、建設場所も議論があった様です。結果的には、元々の場所に建設をする事になりました。新庁舎建設にあたり、出来るだけ事業費を抑えるためにも、2010年に耐震工事を終えた第一庁舎を改修して利用する事を考えた。 第一庁舎は、建築構造学権威の故・武藤清氏の設計で、国登録有形文化財になっています。そのため同じ時期に建てられた議会議事堂も一緒に残したかった気持ちも強かったと思います。

2006年に二ツ井町と合併をしましたが、二ツ井町には1994年に建設された庁舎があります。

当時は、この庁舎を活用する案も出ていた様です。 鉄筋コンクリート3階建・延べ床面積約4820㎡・総工費16億1300万円。内部の造作や事務机などに秋田杉をふんだんに使用し、「木都能代」としてもふさわしい建物でした。この建物を利用しないのは、本当にもったいないと思った。 自分も新庁舎建設の話が出始めた時には、その必要があるのか? と思った。 二ツ井町役場を利用すれば、事業費ははるかに安く済むと思っていた。 敷地は残っていると思うから、足りない部分は建設をすればいい。能代市と二ツ井町は形態こそ対等合併となっているが、実質的には吸収合併ではないだろうか。そのため、市の名称が変わっていない。二ツ井町の庁舎がいくら新しく良い建物であっても、市の機能を二ツ井町には移したくなかったと思う。 小さい都市には「箱物行政」という言葉がよく聞かれる。産業が少ないから、公共事業によって活性化しようというものだ。今回の新庁舎建設の件はどうだったんだろう?単に地元の業者のために考えられたとしたら・・・・

連日、イオン問題の事が新聞に載っている。イオン誘致の件に関して、よく説明がされない。シミュレーションも、全て誘致ありきで進められている。「何か先の事は分からないから、とにかく建ててしまえ!」 という感じにも取れる。 イオン建設には、地元の建設業者も使われるだろう。市長にとって、そちらの方が魅力的なのではないだろうか?
箱物に頼っていると、夕張市の様になってしまう。目先の事だけ考えて誘致すると、市は発展しない様に思う。
能代市の計画的な街作りが見えないのは、自分だけだろうか?

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