今年も「ミズ」を採りに行った。例年は藤里町で採取しているが、去年「水沢ダム」の辺りに山ウドを探しに行った時に偶然ミズの群落を見付けた。藤里に行くよりも峰浜に行った方が半分の時間で行けるので、ミズを採る場合には峰浜に行く事になった。
ミズは湿気の多い所に生えている。秋田県ではミズと呼んでいるが、全国的には「ウワバミソウ」と呼んでいる所が多いのかな?湿地を好む「ウワバミ」つまり、蛇の出そうな所に生えているためその名前が付いたと聞いた事がある。また、「ヨシナ」という名前も聞く。たぶん漢字では「葦菜」と書くと思う。葦も水気の多い所に生えているので、その様な名前になったと思う。どれが正式名称か分からないが、秋田県ではミズと呼んでいる。たぶん、水が語源だろう。
ミズは、山奥に入らなくても人里でも生えている。そのため、ミズの採取には大きな労力を必要としない。ただ、人里にある山林は民有地である場合が多いため、勝手にその山に入れば不法侵入にあたる。少しの採取であれば咎められる事もないと思うが、そういう所には入らない様にしている。そのため、少し遠くなっても国有林で採取する様にしている。
去年採取した場所に行ってみると、すでに先客がいた。そこで一緒に採る訳にもいかないから、少し離れた場所に車を止め探す事にした。しかし、その辺は一面にミズの群落になっていた。
採取する気になればいくらでも採る事が出来るだろう。しかし、多く採取すればそれだけ加工に多くの時間が掛かる。山菜というのは、加工に手間の掛かる食べ物なのだ。
その群落の中で、出来るだけ太いミズだけを選んで採取した。
これだけの量なのに、葉を取って皮を剥くという作業に3時間以上掛かった。単純作業であるから、なおさらキツい。 タケノコもゼンマイも採っている時は楽しいが、家に帰って加工する段になってからため息が出る。
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帰り道、遠くにクレーンが見えた。走っている道路の右側は急な斜面になっており、その下には水沢川が流れている。そのため、護岸工事かな?と、思いながら車を走らせた。その場所に近付くと大型のクレーン車が止まっており、護岸工事にしては現場にそぐわない人が数人見えた。
ミラー越しに後ろを見ると、そこにはガラスが割れ土まみれになった車が釣り上げられている最中であった。 現場は直線に近いゆるいS字で、通常であればそこに車が突っ込む様な道には見えない。 居眠り運転だろうか? 中の人は大丈夫だっただろうか? と思いながら帰路についた。
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