も〜う、いくつ寝ると・・・♪ の時期になって来た。
正月の魚としてブリがあるが、特に富山県の氷見ブリは有名です。ただ自分の家だけかもしれませんが、60年近く生きてきて数回程度しかブリを食べた事がありません。たぶんこの辺ではそういう人が多く、どちらかといえば鮭を食べる事が多いと思います。
今は昔ほど売れてないと思いますが、数十年前に入社した頃には、正月前になると店先に新巻鮭を吊るして販売されていた。 正月に鮭やブリを食べる習慣になったのは、かつて鮭やブリが年とり魚として珍重されていて、正月前に捕れる大型魚であったための様です。昔は冷蔵・冷凍設備がなかったため、塩蔵加工されて正月に食べられていた事が現在まで続いている様です。
(塩ブリ) (塩引き鮭) (新巻鮭)
新潟県の村上市が鮭の産地として有名になっており、村上市では「塩引き鮭」として加工されている。 先日のテレビで、この塩引き鮭の加工が放映されていた。加工されるのは全てオスの方で、脂がよく乗っているための様です。メスの方は卵に栄養を取られるので、脂の乗りが悪いそうです。 塩ブリ・塩引き鮭・新巻鮭とも加工方法は同じ様ですが、村上市の塩引き鮭は、腹を全部切り開かずに腹ビレの辺りで一カ所つながっているのが特徴の様です。それは村上市がかつて城下町で、切腹を嫌ったためとされている。今回のテレビ放映で知った事は、何段階かの仕込みを経て最後に寒風に吊し干しにして旨味を凝縮されて作られていた事。スーパー等で販売されている塩鮭は、塩まみれの塩漬けの様です。加工方法が違うのかな? と改めて思った。
秋田県の正月の魚といえば、「ハタハタ寿司」になると思う。鮭やブリは食べなくても、ハタハタ寿司を食べる家は多いと思う。 ハタハタは「鰰」と書くが、魚偏に雷と書いてハタハタと読む事もある。雷が鳴って海が大シケの後に捕れるから、そういう名前が付いたと思う。 北陸地方では冬の雷を「鰤起こし」と呼ぶそうで、雷が鳴ると寒ブリのシーズンがやってきたと実感する様です。 雷は夏の季語の様に感じるが、日本海側では冬の雷の日数が多い様です。日本海には対馬暖流が流れており、そこへ大陸から寒気が下りてきて雷雲が発生しやすくなるそうです。その冬の雷が増加傾向になっている。それは、温暖化による海水温の上昇にあるのではないだろうか。
12月23日付の北羽新報で、季節ハタハタ漁の不振が書かれていた。12月13日にシケが収まり、1.5トンの季節ハタハタの水揚げがあった。14日には9.3トンの水揚げがありこれから本格的な漁が始まると思っていたが、15日には3.5トン・16日には1.4トンと勢いが衰え、その後は漁獲の記事を見なくなった。漁獲量は19日までで24トンとなり、漁獲枠の1/4程度になった。22日にはすでに漁を切り上げた漁業者もいて、現在は漁を行っていない様に思う。しかし一方で、沖合での底引き網漁は漁獲枠に達する見込みだという。漁業者の話では、資源が減少した訳ではなく、水温が高くなったために接岸が出来ず沖合で産卵しているのでは? と言われている。温暖化が続けば産卵場が別の場所に移り、いくらハタハタを放流しても地元には帰って来ないのではないだろうか?
西では鰤文化があり、東では鮭文化になっている。その他にも西と東では違う物が多くある。その境になっているのが フォッサマグナ といわれている。
その一方で、京都や北陸の文化が能代に定着しているものもある。それは北前船によって運ばれた文化とされているが、陸路ではフォッサマグナ上の日本アルプスによって分断されたために、西と東の文化の違いが生まれたのだろうか? と思う。
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