10月に入り日々の日差しは暖かいモノの、朝夕は寒く感じる様になりました。完全に秋の気配です。そろそろ、キノコの生育に最適な気温になって来た様に感じます。
今年は、10月3日に初めてキノコ採りに行ってみる事にしました。前日の2日が雨模様で3日も雨が降る予報でしたが、回復する見込みであったためでした。 自分は山奥には入らず道路に近い場所で採取するため、必然的に競争が激しくなる。出遅れれば、他の人の採取後に行く事になります。そうなれば、当然 取りこぼししか採取出来ず多く採取する事は望めない。そのため、まだ薄暗い内に現場に着く必要があります。
10月3日の日の出は5時38分。5時頃には家を出る必要がある。少し雨が降っていて、5時はまだ暗い。雨が降っているため、空が明るくなるのは少し遅れるだろう。雨合羽を着込み、5時15分頃に家を出た。場所は「森岳」で、およそ20分程で現場に着く。
森岳には、毎年キノコ採りに来ています。
以前は鹿角で主に採取していましたが、祭りの様な人出からすっかり枯渇してしまった。能代の砂防林は全然採れなくなり、峰浜の場所も全然採れなくなった。森岳もかつてほどは採れなくなりましたが、他の場所よりは収穫が期待出来る。
現場に着いた時は日の出時間を過ぎていましたが、厚い雲が垂れ込めているせいかまだ薄暗い。しかし、駐車場には10台以上の車がすでに停まっていました。この人達は、何時から山に入っているのだろう? まだ薄暗いし、ご飯を食べてから山に入る事にした。以前 キンダケ採りで能代の砂防林に入った時、ヘッドライトを灯してキンダケ採りをする人を見た。ここの人達もその類なのだろうか?
ぼつぼつ山に入る事にしよう! 多く採取出来る日は山に入ってすぐにいくつか見付けられるモノだが、今回は全然見当たらない。どうも、先に人の入った形跡がある。すでに採られた後なのだろうか? 採取を始めて少ししてから、イクジの群落に当たった。たぶん、そこは見逃された場所なのだろう。そこで少しまとまった収穫があったが、その周りにはイクジは見えない。再びウロウロと捜索を始めるが、イクジの群落は見付からず取りこぼしと思われ収穫がほとんどであった。 途中で行き合った人の話では、前日(2日)に結構採れたらしい。なので今日来てみた。と、言っていました。前日に取り尽くされたのだろうか? いつも採取している場所ではあるが、このままでは不漁に終わってしまう。今回は、採取場所を拡げるしかない。
いつもは母親を連れてイクジ採りに来るのですが、この頃は足腰が弱くなり一人で来る様になりました。母親を連れて来ると一人にさせておく訳にはいかないので、どうしても採取場所が狭くなります。今回は自分一人なので、未知の場所にも入る事にします。その分 人との遭遇が少なくなるので、採取出来る可能性も高くなる。しかし、そこで心配なのが熊! この場所から数百メートル離れた場所で、今年の春に熊の目撃情報があった。熊は近くに確実に生息しているので、自分のその縄張りに入り込む事になります。よく熊避けの鈴を鳴らしながら歩く人を見かけるが「アーバンベア」と呼ばれる現代の熊には効果があるのだろうか? 熊は臆病だとされているので、鈴の音で人の存在を知らせて遭遇を防ぐ効果があるとされている。熊が人を襲うのは、遭遇したパニックや子を守るために人を襲う事が多い。稀に人の味を覚えた熊が人喰い熊に変貌する事もあるが、何もなければ人を襲う事は無いとされています。人慣れしたアーバンベアは、人を恐れず人里に出て来る。人里のご馳走を知ってしまったのだ! なので、その様な熊は駆除する必要がある。それは、子熊も同様である。その様な熊が、鈴の音を出している人間がご馳走(採取したキノコや山菜等)を携帯していると知ったらどうだろう? もし自分が熊だったら、鈴の音を出している人間を襲う。楽して獲物を摂取出来るからだ。
人との遭遇が少ない場所に入り込むのですが、救いに思う事は藪が少なく見通しが良い事。熊と鉢合わせする可能性が低く、仮に熊が居たとしても事前にその存在を知る事が出来る。
未知の領域に入って、少しづつ収穫が上がって来た。しかも、丁度良い形の物が多い。今が旬なのかもしれない。一人で歩き回ること三時間、そこで問題が発生した。グルグル回ったせいで方角が分からなくなり、自分の居場所を見失ってしまったのです。道路から離れていても車の走る音や太陽の位置で帰る方向を探すのですが、いつの間にか車の走る音が聞こえなくなっていた。太陽は厚い雲で全然見えない。 遭難!?
周りには誰も人が居ないし、取りあえず遠くに見える松林に向かって歩こう。少しして何か前に見た様な風景に出会った。そこから山に上がってみたが、そこには見た事のない風景が。 違う! ここは入り込んだ場所じゃない。でも方角的に間違いじゃないと信じ、松林沿いを歩いた。そこで、ようやく見た事のある風景と車の走る音。遭難する様な場所ではないと思ったが、少し焦った。
三時間余り掛けての収穫。けして効率の良い収穫ではなかったけれど、イクジの質が良く収量も自分的には良い方。 良い形の物は親類にお裾分けし(いつも野菜を頂いている)、残った物は煮付けにしました。多いと思っていたイクジも、煮付けにするとペチャっとなってしまう。それでも一家三人、数日は食べる事が出来る。一度にたくさん食べるモノではないし。(イクジは食べ過ぎると、消化不良を起こし腹をこわします。傘の網の部分が良くないらしい)
10月5日、峰浜へイクジ採りに行って来ました。 初めてその場所を見付けた時はかなりの収量があったのですが、その後はほとんど収穫出来なくなった。場所が狭いため、先に誰かが入れば収穫を望む事は出来ない。初めて入った時は、たまたまタイミングが良かっただけかもしれない。以前には「ハツタケ」の収穫がまとまってあり「生えているかな?」という思いで行って見る事にしました。あまり期待はしていなく、朝飯を食ってから朝8時過ぎに家を出た。現場までは、車で20分程。
あまり人が入らないせいか、道が段々と荒れて来ている様に感じました。母谷山に向かう道は、藪に覆われて廃道の様になっている。数年前までは整備されていて、自分が小学生の時に遠足で来た思い出の場所。このまま廃れてしまうのだろうか。かつて車を駐めていた場所は藪に覆われて、別の場所から入り込む事になる。そして、松林も大きく変わった。整備をする人もいないため、その風景は年々変わって行くだろう。
松林に入ってみると人の入った形跡がある。少し諦めの気分で探索して見る事にしました。すると、いくつかポツポツとイクジが見える。群落で生えていないため、取りこぼしが大きくなったと思われる。あまり期待していなかったため、うれしい気分になった。ただ、生えているイクジは大きくなった物が多い。でも、十分に可食に耐えられる。たぶん、終盤に近いと思われます。 さて、ハツタケはどうなんだろう? 以前採取した場所を探したが見付からない。それでも探し回ること一時間半、ハツタケもいくつか採取出来ました。 ハツタケは「初茸」と書くらしく、比較的早い時期に生えて来る。そのため、腐ったハツタケも多く見られた。
峰浜での収穫量。赤丸で囲っているのがハツタケです。量的には森岳の収量と変わらないが、個々の形が大きいため数的には森岳の方が多いです。 収穫したイクジは全て煮付けにし、全てを冷凍保存しました。後で解凍して食べる事にしよう。ただ、一度冷凍してしまうと中々食べようとしない。いつでも食べれると思うからだろう。その結果、去年に冷凍保存したイクジがまだ1袋残っていた。早めに食べなければ!
毎年、今の時期になると新聞に載る方です。今年も大量の収穫で、うらやましく思います。鹿角の山で自分もおよその場所は知っているのですが「ケドバタ捜索隊」にとっては到底たどり着けない場所です。 新聞記事によると、今年の松茸は例年よりも質が悪く量も少ない様です。生育は例年より遅れている様だ! と、書かれていました。松茸採りまでの道すがら、イクジも数kgを収穫したと書かれている。今年はイクジの豊作年なのだろうか? いずれにしろ、この人と自分の感覚は全然違う。
今年の夏頃から、米の異常な高値が続いています。原因は去年の猛暑や災害で米が不作であった事と、その暑さで米の品質が落ちて市場に出回る一等米の比率が減った。そこにインバウンドの増加で米の需要が増え、米の需給バランスが崩れたためです。しかし、新米が出回り始めても高値止まりしている。
今年の作況指数が発表されました。秋田県の作況指数は能代山本を含む県北で103、秋田県全体で102。まあ、豊作でした。その要因となったのが、ほぼ全てが一等米であった事と作付面積が少し増えた事があった様です。 供給が増えれば価格は下がるはずなのですが、今年は新米が出回っても値段が下がらない。それは、JAで農家からの米の買取額を近年に無い程に上げたからです。様々な物価が値上がりし、当然それは農業資材にも影響はあった。そんな事を加味して買取額を上げたと思いますが、需要は下がらないと予測した面もあったかもしれません。 家では農家から直接 玄米を購入していますが、30kg入で¥11,000(税込)でした。去年より¥3,000の値上がりです。豊作プラス値上がりで、農家にとってはかなり潤ったのではないだろうか。 値上がった事で米の消費が落ち込むと、来年の作況次第では過剰在庫になる可能性もある。来年の新米時期に近づくと、令和6年産米が安くなるかもしれない。
米の品質が上がったのは、去年の様な猛暑が無く、台風による被害も無く適度な雨が降った事によると思います。
全国的には連日猛暑日のニュースが流れていましたが、能代市では猛暑日が無く、暑くて寝られないという事も無かった。その気温は稲の生育に大きな影響があったと思います。統計的には過去の夏より暑いと思いますが、苦しい暑さを感じなかったのは体の慣れだろうか?
この様な気候が、キノコにとっても良い生育環境であったのではないだろうか? そうなると、この後に始まる「キンダケ」にも良い影響が! と、自分は思っています。
少し気合を入れて採りにいかなければ・・・・・
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