2019参院選・秋田

7月4日に参院選の公示がされ、秋田県では一人の定数に対し三人が立候補をした。そして、選挙戦も終盤に入った。一人で全県を回らなければならないため選挙カーが能代に来るのは1〜2度しかなく、市議選や県議選と違いとても静かな選挙戦になっている。そのため、選挙がある事を忘れてしまいそうだ。

秋田県は自民党の強い県である。しかし、今回は様子が違っている。7月13日に安倍首相が選挙応援のために来県をし、その前には菅官房長官・二階幹事長が来県をしている。選挙戦に入ると、岸田文雄さん・小泉進次郎さん・三原じゅん子さん等々の大物・人気のある議員が選挙応援のために秋田県を訪れた。自民党にとって、秋田県は危ない選挙区になっている様に感じた。

参院選には
「中泉松司候補・自民党現職」
「寺田静候補・野党統一無所属新人」
「石岡隆治候補・諸派新人」 の三名が立候補している。
今回の参院選では「2000万円不足問題」が争点になっているが、秋田県では「イージス・アショア問題」の方が大きい。 秋田市の自衛隊演習場にイージス・アショアを配備する事に関して、防衛省の調査がいい加減である事が発覚した。そしてその後の説明会で、防衛省の幹部が居眠りをしていた事で余計に話がこじれる状態になった。当初は県と秋田市の問題であったが、それ以降から全県にまで問題が拡がる事になった。その後、イージス・アショア配備に対して交付金が出る様な話を聞いたが、これを受け取ってしまうと秋田県は全国の笑い物になってしまう様な気がする。イージス・アショアが効果的なモノかは分からないが、強引なやり方が現政権に批判的になっていると感じる。

中泉さんは、イージス・アショアの配備を肯定する事は出来ないだろう。 話の向きを変え、アベノミクスによる景気上昇の成果を訴えるにしても、秋田県ではその恩恵をほとんど感じる事が出来ない。むしろ、物価が上昇して前より景気が悪くなった様に感じる。大物政治家が応援に来ても、中泉さんへの逆風はかなり強いモノに感じる。

寺田さんのプロフィールによると、高校を中退後に大検を受験し、その後早稲田大学を卒業・ハワイ大学にも通っていた。その他にも、色々と波乱の半生が書かれていた。現在は、現衆議院議員の寺田学さんと結婚をし、主婦になっている様です。 寺田学さんは、前々回の衆議院選で落選をし前回の衆議院選でも落選をしたが、比例で復活当選をしている。寺田さんの支持基盤は弱い様に感じる。加えて、野党は票を集めるための統一であってとても不安定に見え、信頼感が薄い様に感じる。

「NHKから国民を守る党」という政治団体から、石岡隆治さんが立候補をしている。石岡さんは秋田県の出身ではなく、県内に事務所を置かず遊説も行わない方針だという。選挙ポスターも貼られておらず、7月15日になってからポツポツと貼られているのを見る様になった。最初から当選する気は無い様に感じるが、獲得票数が少ないと供託金が没収される。選挙戦の資金は個人で出しているのだろうか? ニュースを見ていると、この団体の名前を目にする。もしかして、全選挙区に立候補者を出しているのだろうか? NHKには不信を感じ、共感を覚える方もいるだろう。しかし、それが票になるとは思えない。この団体の目的は何んなのだろうか? 政見放送を使えば、全国に自分達の考えを伝える事が出来る。そう考えればとても有効であるが、その資金は何処から出ているのだろうか? と思う。何か、オウムや幸福の科学を連想させる政治団体の様に感じる。

今回の選挙では、実質中泉さんと寺田さんの一騎打ちの構図になっている。中泉さんには強い逆風が吹いている様に感じるが、寺田さんに強い追い風が吹いている様には感じない。
どちらが優勢か分からないが、両候補とも能代とは無縁な感じがする分、興味の薄い選挙戦に自分は感じる。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

結果は、2万1千票の差を付けて寺田さんが当選した。勝因は、大票田である秋田市のイージス・アショアへの批判票が大きかった様です。参院議員になってからは、夫である寺田学さんの所属する立憲民主党には属さず、無所属でいる様です。

首相指名選挙で45歳の伊藤孝恵氏に投じられた1票の意味 「永田町の現状」を問う:東京新聞 TOKYO Web
9月、菅義偉首相が誕生した参院本会議の首相指名選挙で、国民民主党の当選1回、伊藤孝恵参院議員(45)=愛知=に1票が投じられた。投票し...

議員になってからも、独自の考え方で仕事をしている様に感じた。

コメント

タイトルとURLをコピーしました