それは、いきなりやってきた! 昼に氷を出そうとした時、氷が溶けている?なんでだろう? と思いながら冷凍庫を見ると中の物が少し柔らかくなっており、モニターには「H」の文字が表示されている。冷蔵庫が冷えていないのは確実の様だった。たぶん、冷蔵庫が冷えなくなったのは1〜2時間前の事だろう。朝までは確実に冷えていたからだ。
家の冷蔵庫は、2001年製・東芝GR-422K 容量415L の物です。製造から20年近くなるので、寿命的なものだったのかもしれない。それでも、何かの拍子で冷えなくなったのかもしれないと思いコンセントからの抜き差しを試みてみたが、症状に改善は無かった。 何が原因だったのだろう? モニターは付いていたので、通電している事は確実だった。なので、コンプレッサーか電子部品の故障ではないかと思った。一時は電気屋を呼ぶ事も考えたが、コンプレッサーが逝っていた場合はかなりの高額の修理になるし、基板だったとしても数万円の修理料金になる様だった。20年も使った物であるから、買い替えた方が得なのではないかと思った。
いきなり冷蔵庫は壊れたわけだが、幸いだったと思うのは、夏の盛りが過ぎて涼しくなった頃に壊れた事。そういえば、2・3日前の新聞に能代市の9月の気温まとめが載っていた。
能代市の9月の月平均気温は22.1℃で、観測史上2番目の高さであったそうです。特に上旬は暑く、7日間にわたり最高気温が30℃を突破した。3日には9月として過去最高の37.7℃を観測したが、8月でもそこまで上がらない気温ではないだろうか。この記録的暑さは、ご老体にかなりの負担を与えたかもしれない。 この頃は涼しくなって来たとはいえ日中は20℃を超えるので、冷蔵庫無しでは食品の保存は出来ない。すぐに電気屋へ行けば新しい冷蔵庫を設置出来るのだが、通販で購入するより値段が高くなってしまうのは確実だ。そこで、代用出来る物で当座をしのぐ事にした。
冷凍庫はびっしりと物が詰まっていたので、急激に温度は上がらないだろう。夏の間は節電のために使わずにいた、ハイアール冷凍庫100Lがある。冷凍物はこれを使えば問題はない。冷蔵庫は、自分達の部屋で使っている122Lの物を台所に下ろした。冷蔵庫にはあまり物が詰まってなかったので、無理に押し込めたら何とか使えた。とりあえず、食品の劣化は防ぐ事が出来た。自分達もまた冷蔵庫は必要なので、3way電源タイプのクーラーボックスを冷蔵庫の代わりに使った。
不便ではあるが、当座はしのげる事になった。 冷蔵庫・冷凍庫の物を消費しながら整理し、必要な物以外は冷蔵庫に入れない様にした。良い意味では、使い切る感じで無駄なく食材を使っていけるが、安い時にまとめ買いが出来なくなった。また、キャベツなどの大物の食材は冷蔵庫に入る位の大きさになるまで消費しなければならなく、キャベツづくしのメニューになる事もあった。やり方次第では、122Lの小さな冷蔵庫でも何とか使える。
急ぐ必要もなくなったので、ゆっくりと機種を選定する事にした。家は3人家族であるため、400L前後の容量は必要であろう。冷凍庫は別にあるので、冷蔵重視の冷蔵庫の方が良い。そして何より、値段が安く信頼性のある物が良い。そうした条件の中で選んだのが
AQUA AQR-SV38J・ダークウッドブラウンにした。冷蔵庫横にある、備え付けの食器棚も同じ色なのでこの色が良いと思った。 AQUAは中国メーカーハイアールであるが、昔の山洋電気の技術を引き継いだとされており評判も良い様に感じる。通販で調べてみると、ポイント還元を含めて9万円程で購入出来る。あと、この冷蔵庫のサイズがGR-422Kより5〜10mm小さいので、現在の場所にピッタリと収まる。そのため、この機種に決めた。ただ、この機種は人気がないのだろうか?地元の電気店に行っても扱っている所がなく、この上位機種だけが店頭に並んでいた。通販でも取り寄せになっており、入荷日は2週間以上先の入荷予定になっていた。中国メーカーであるから中国からの入荷と思うが、コロナの影響も関係しているのだろうか?少し不便ではあるが、急ぐ必要もないので待つ事にした。
上位機種のAQR-VZ43Jの場合、SV38Jより3万円程高い。しかし、容量や機能面からするとVZ43Jの方が魅力的に感じた。そのため、売れ筋はVZ43Jの方になるのだろう。ただ、VZ43Jの売りは冷凍室の広さであり、野菜室はむしろ狭く感じた。その事が自分にとっては致命的であったが、現代の生活様式からすると冷凍庫の広さは必須なのかもしれない。
冷蔵庫は家電リサイクル方によって、回収による費用を支払わなければならない。回収の仕方によって異なるが、安くても7000円以上掛かる様です。やはり、捨てる物にお金は支払いたくない。かといって、人目の付かない所に廃棄するわけにもいかない。以前ブラウン管テレビを処分する時は、リサイクル対象商品であったが粉々に砕いて燃えないゴミとして処分した。しかし冷蔵庫の場合はフロンガスの問題もあるし、とても粉々にする事は出来ない。 そこで、冷蔵庫には電気を入れず保管庫として再利用する事に決めた。
カタログを見ると、GR-422Kの重さは83kgある。とてもじゃないが、一人ではこれを持ち上げる事は出来ない。かといって、家族に手助けになれそうな人はいない。ただ、冷蔵庫にはキャスターが付いているので移動する事は簡単に出来た。問題は、これをどうやって屋外に出すかという事になる。 そこで
外せる部分は全て外し、少しでも重量を軽くした。これでどれ位軽くなったかは分からないが、少しずつではあるが浮かせる位にはなった。冷蔵庫に傷が付くのは何とも思わないが、家が壊れるのは困る。そのため、台所から狭い勝手口へ慎重に下ろしながらも、何とか屋外に出す事が出来た。
冷蔵庫の庫内は、冷気が切れたため悪臭が漂いカビや水垢がこびり付いている。そして外側には、20年分の油汚れや垢がへばり付いている。それにマジックリンを吹き付け、ゴシゴシと磨いた。この光景を通行人が振り返って見る。冷蔵庫に水を掛け丸洗いするなんて、不思議な光景だっただろう。
冷蔵庫は、車庫の一画に保管庫として設置した。棚等を外す際に、自動製氷機一式・消臭機そして電源基板等は保管庫としては必要がないので、全てを取り外し少しでも庫内を広くした。 この冷蔵庫を設置する前は、ここに古い靴箱が置いていた。水害にあった靴箱だから、50年以上前の物かもしれない。その靴箱はボロボロになっており、簡単に破壊する事が出来た。そして、燃えるゴミとして処分した。
この冷蔵庫を何の保管庫として利用するかはまだ決めていないが、とりあえず靴箱に入っていた登山靴を入れた。 今後この冷蔵庫は、第二の人生を歩む事になる。
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