今年行われた「東京2020 オリンピック」では、開幕して間もなく台風8号が発生し、一時は東京方面に向かう進路であった。そして、閉会式の行われた8月8日は、台風10号が関東に最接近した日であった。その東京オリンピックと相まってか偶然かは分からないが、新型コロナの感染者数が激的に増大した。これだけを見ると、何か 呪われた東京2020 オリンピックの様に感じた。しかし結果的にはメダル獲得数が史上最高であり大きなトラブルも発生しなかった事から、東京2020 オリンピックは大成功であったという風に自分は感じている。 これからお盆を向かえる現在 感染者数の増大はまだまだ続き、その傾向は8月いっぱい続くかもしれない。地方に住む者にとって、それが地方に波及してこない事を願うだけです。
今年の台風は、8号・9号・10号と短い間で立て続けに発生した。その原因となったのが、日本近海で熱帯低気圧が発生し、それが発達して台風になったためです。通常の台風は赤道の北側で熱帯低気圧が発生し、それが発達しながら日本に向かって来るというのが日本の台風の姿だと思っていた。そして九州か四国辺りに上陸し、衰退しながら温帯低気圧に変わるというのが日本の台風であると認識していた。しかし、日本近海で熱帯低気圧が発生したという事は、それだけ日本近海の海水温が熱帯に近づいているのかもしれない。ただ、日本近海で発達した台風であったため、それ程強い台風にまで発達しなかったと自分は思っている。日本近海の海水温の高い状態が維持されれば、もしフィリピン付近で最大規模の台風が発生した場合、その台風は日本近海でも発達を続け上陸するのでは?そうすれば、史上最大規模の台風が来る可能性もある様に自分は感じた。 海水温の上昇が続いている事は以前からも言われており、それにより漁場が変わったり生態系にも異常が出て来る。海水温が高いのは地球温暖化の影響だと思うし、ドイツや中国の水害も同様のメカニズムかもしれない。
台風8号は、7月23日に南鳥島近海で熱帯低気圧が台風に変わった。その後北上を続け、関東に向かう予想進路であった。しかし27日にはその進路を急に北に向け始め、28日午前6時前に宮城県石巻市付近に上陸した。この上陸の仕方は、統計史上初めてだそうです。 偶然か、丁度同じ頃にNHKの連続テレビ小説「おかえりモネ」で、台風が石巻に上陸するシーンが放送されていた。その時も史上初の様な事を言っていたので、ドラマ的には最高のシチュエーションだったのかもしれない。
上陸後の台風8号は北上を続け、丁度 能代上空を通る予報になっていた。規模は大きくないとはいえ「直撃だなぁ〜」と思いながらその経緯を見守る事にした。しかし、中々その気配がない。 と思っている内に、台風8号は日本海に抜けたという様な事がニュースで流れていた。少なくても能代では、無風状態で雨も降らさず通り抜けた事になった。台風の直撃という事でかなり心配したが、それが拍子抜けの物に終わった。でも、被害がない事にこした事はない。その後、台風の影響は別の形で続く事になった。
台風の影響は翌日に表れた。 7月29日の能代の天気は、昼頃から気温がグングンと上がり、最高気温が32.4℃を記録した。午後8時半頃からは雨が強まり、雷鳴が響き渡った。雷鳴の方角を見ていると、何度となく落雷が発生していた。一瞬 目の前が明るくなり「近い!」と感じた瞬間、家を揺さぶる雷鳴が襲って来た。少し電気が消え掛けたが、何とか持ちこたえた様だった。その雷が去った後に涼しい風が部屋に入り込み、アメダスでその状況を見ると気温が一気に5℃も下がっていた。 翌日の新聞では、市内の数カ所で落雷が発生し1719戸で停電があった事が書かれていた。その中で日吉町・万町も停電になっていた事から、自分の見た落雷はその辺りに落ちたのだろう。 日本海に抜けた台風8号は温帯低気圧になり、その後は長く日本海に居続ける事になった。居続ける低気圧に吹き込む風がフェーン現象となり、能代ではかつてない程に暑さが続いた。それよりも、涼しいはずの北海道で暑さが続き、旭川市では全国で最も高い気温を記録した。
沖縄付近で発生した台風10号は、日本列島に沿う形で北上し太平洋に去って行った。この台風による日本への影響は少ないと思われるが、台風9号や日本海に居続ける低気圧に何らかの影響をもたらしたのでは?
台風9号は九州に上陸し、中国・四国地方を通って日本海に抜け温帯低気圧になった。しかし、日本海に抜け温帯低気圧になってからも発達を続け、台風並みの爆弾低気圧になった様に思えた。日本海でも発達したという事は、日本海の海水温も高いのだろうか? ニュースなどで台風から変わった低気圧を温帯低気圧と呼んで報道していたが、その伝え方は緊張を少なくさせると思う。実態は台風とほとんど変わらない低気圧である事から、台風並みの低気圧とか爆弾低気圧と呼んで報道した方が良かった様に感じた。 その爆弾低気圧が秋田県に向かって来る。しかし、これが予想外で、能代ではその気配をまるっきり感じなかった。下北半島ではそれによる災害が発生した事がニュースで流れていたが、能代は無風状態で静かに雨が降っていた。能代にも暴風雨警報が出ていたが、丸っきりハズレの様に感じていた。
台風9号の影響があったとすれば、前日の9日だっただろうか。暴風とまでは感じなかったが、不気味な風の音が鳴っていた。風が強かったせいか前日までの暑さがウソの様になくなり、急に過ごしやすい気温になった。その時、急に停電が起きた。日中であったため停電に気付かなかったが、冷蔵庫を開けた時に室内灯が点いていない事に気付いた。故障かな? と思い、コンセントの抜き差しや本体を叩いてみても反応がない。古いし、これも寿命かぁ〜・・・ ん? と思い見渡すと、他の電化製品にも通電していない様だ。特段に強い風でもなかったため停電の疑いは全然持たず、ブレーカーを見ても異常はなかった。そこで初めて停電の疑いを持ち東北電力のホームページで調べてみると、能代町中川原・明治町・吹越だけが停電である事が書かれていた。 翌日の新聞を見ると、停電は一時間以上続いていた。停電の原因は、高圧線が電柱の金属部分に触れ、漏電が発生したためだと書かれていた。この程度の強風は珍しい事ではないし、何らかの要因が重なって発生したのだろう。
地球温暖化が進めば、海水温が上がり日本近海でも台風の発生する可能性は多くなる。そして、経験した事のない規模の台風が発生する可能性も高くなる。 果たして、地球温暖化対策に向け具体的にどのくらい進んでいるか分からないが、それらを実行しても数年で元に戻る事はなく異常気象は続く事になるだろう。河口付近に住む自分達にとって、海面上昇や異常気象による豪雨は切実な問題の様に感じている。一度の大きな水害を経て堤防が大きく丈夫な物になったが、それを超える水量が発生する可能性が高くなり、いつかまた水害が発生するかもしれない。 これから本格的な台風シーズンに入る。思い悩んでもどうしようもない事ではあるが、雨が続いた日にはその恐怖が常にある。
コメント